このページの検索 Ctrl+F


 callnames


call (動)
  And indeed, when the news about Venter broke, Obama called on his bioethics commission to "undertake, as its first order of business, a study of the implications of this scientific milestone," including an assessment of "any potential health, security or other risks." (TE 10-07-05, 52)

  また実際に、ベンター博士のこのニュースが伝えられたときオバマ大統領は配下の生命倫理委員会にたいし、「この科学上の画期的出来事のもつ意味合いの研究」――そこに「あらゆる潜在的な健康上、保全上、等々の上のリスク」の評価が含まれる――「に第一の業務課題として取り組む」、ことを命じたのであった。

▼ 「 〜 に求める」 ≪call on 〜≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  あるいは、「命じる」 ex. Now the nation is called upon to unite. いまや国民は団結することを要請されている (KDS1)  参照文献  ホーム


calling (名)
 Exactly how long Basabe can remain the "it" boy is anyone's guess, but watch him in action and you realize that someone will have to swipe the title from him because he is never going to hand it over. Time means nothing to the man, of course. And though he might never hold a job, a long time ago he found his calling. (JT 05-06-14, 19)
 いったいバサビがどれほど長く超アイドルでありつづけることができるか、は誰にも見当がつかない。しかし彼の活動のさまを見ているとわかるのであるが、結局誰かがそのタイトルを彼から奪い取ってやらなくてはならないのであろう。彼は決して自分からそれを手放したりはしない筈だからだ。時間が彼にとってなんら意味を待たないことはいうまでもない。そして彼は決して定職につくことはなかろうと想像されるのであるが、ただ彼はもう、ずっと以前に自分の天職を見出しているのである。 ――英文中の hand it over については over 1 (副)の項目を参照。

▼ 「天職、生涯の仕事」

  上の英文に見られるように、これは "job" が偶発的で一過性のある仕事でありうることと対立している。ただしここでは天職はアイドル業、という皮肉であるけれども。 ex. He is a carpenter by calling. 職業は大工 (KDS1)  参照文献  ホーム


camp (名)
 Los Angeles Times columnist Michael Kinsley, a former "Crossfire" host, wrote this month that he's been pitching another approach. Instead of having opposing camps simply argue, the hosts' job should be to push them toward a common ground. // "The idea, in a word, 'Ceasefire,' " he wrote. (JT 04-11-19, 7)
 ロサンゼルスタイムズのコラムニスト、『論戦』 の元司会者であったマイケル・キンスリー氏は今月になって、次のように書いた。すなわち彼の路線はいま一つ、別のアプローチによるものであった、と。対立する両陣営にただたんに主張をさせるだけではいけない。司会者の仕事は両陣営が共通の立脚点へと向かうように後押しをすることである筈だ、と。 // このアイディアを一言で表わすと、それは 『休戦』 ということになる、と彼は述べている。

▼ 「主義を同じくするグループ」

  往年畏怖されていた国家集団が "Communist camp" と称されていた。ex。be divided into two camps 二つの陣営 (2 派) に分けられる (KDS1)  参照文献  ホーム


capacity (名)
 In a break with tradition, the Emperor and Empress will attend both the ceremony and reception, but the only other dignitary reported to be on the guest list is Tokyo Gov. Shintaro Ishihara, who has been invited in his capacity as Kuroda's boss. (JT 05-11-10, 3)
 しきたりを破る形とはなるが、天皇皇后両陛下は結婚式と披露宴にいずれも出席される予定だ。ただし来賓のリストに載っていると伝えられるお偉方としては他にただ一人石原慎太郎都知事があるのみで、知事は黒田氏の上司という立場で招かれたのである。

▼ 「資格」

  あるいは 「(社会的) 立場」 "= someone's job, position, or duty" (LGM4)  つまり 「能力」 とは異なる。 ex. Will you sign it in your capacity as chairman? 議長としてこれにサインしていただけますか (KDS1)  参照文献  ホーム


car (名)
  Train cars stacked high with lumber rumbled down the Baikal-Amur Railway, much of it bound for China, where a growing economy and a near moratorium on logging have created high demand for Siberian wood. (NG 02-06, 63)
 木材を高く積み上げた貨車の列がバイカル=アムール鉄道の路線を轟音をたてて進んだ。木材の多くは中国向けである。中国では成長しつつある経済と樹木伐採の準禁止措置がシベリアの木材にたいする高い需要を生んでいるのだ。

▼ 「列車の車両」

  客車と貨車のいずれにも使われる。 ex. a 16-car train 16 両連結の列車 (KNC6)  参照文献  ホーム


carry (動)
 Mass moral breakdown seems a tidy, symmetrical response to a crisis driven by greedheads and gamblers who blew the bubble that carried us away and politicians who stood by and watched it burst. (TE 09-01-19, 52)
  大衆におけるモラルの崩壊は、バブルを膨らませてわれわれの理性を失わせた強欲の主ども、山師ども、傍らに立ってバブルが弾けるのを見ていた政治家どもが煽りたてた危機にたいしての、一つのささやかな、鏡の中の像に似た反応であるように見える。

▼ 「夢中にさせる」 ≪carry away≫

  正常な判断、行動ができなくなるほどに、である。受動態になる場合が多いとされている。 ex. I guess I was carried away. 調子に乗りすぎてしまったようです (TGE4)  参照文献  ホーム


case 1 (名)
 The U.S. Supreme Court considered whether shadowy spy deals should ever end up in federal court, hearing the case of the former Soviet block spies who claim the CIA stiffed them on a pledge of lifetime support. (JT 05-01-14, 1)
 合衆国最高裁判所は陰の世界のものであるスパイ取引がはたして連邦裁判所において取り上げられる――そして、 CIA は生涯にわたるサポートを確約することによって彼らをペテンにかけた、と主張する旧ソ連ブロック関係スパイの人々による申し立てが聴取される――こととなるべきか否か、の検討を行なった。

 Next month, Ambassador Joseph C. Wilson IV -- the former administration envoy who contradicted some details of Mr. Bush's case for war in the State of the Union address -- is expected to publish a critical memoir of his own. (04 NW-04-25, 1)
 来月になると、J. C. ウイルソン IV 世大使――かってブッシュ政府の特使をつとめたが年頭教書でのブッシュ氏の開戦必要論にたいして一部の詳細に異議をとなえた――が 彼自身の批判的回想録を公刊することが予定されている。

▼ 「申し立て」 および 「申し立ての根拠」

  これらの二者は重なる部分もあるが厳密にいえば別々のことである。それを上の 2 つの英文において観察願いたい。すなわち、前者。 ex. prove one's case 主張が正しいことを証明する (TGE3) また後者。 ex. This is my case for calling her 'the first modern novelist'. これが私の彼女を「最初の近代小説家」と呼ぶゆえんである (ORE1) なお用例として、flesh (名)intelligence (名)object (動) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム



case 2 (名)
 By 1963, Mr. Kauffman would view Mr. Brando's prospects with anxiety:――"Perhaps he is indeed the quintessential American actor of our time, still snared in outmoded theatrical concepts which are further entangled with the pseudo quality of American 'superior' pictures. If this is true, his is not a career but a case history." (NTW 04-07-04, 8)
 1963 年になるまでに、カウフマン氏はマーロン・ブランドの将来を不安をもって眺めるようになっていた。「おそらく彼は当代のまさに典型的なアメリカ人男優である。時代遅れの演技上の観念にいまだとらわれていて、その観念がさらに「超大作」アメリカ映画の虚偽的性質にとらわれている。そしてもしもこのことが正しいとするならば、彼の人生の経歴は経歴であるよりはむしろ病歴であることになる」

▼ 「病気の患者」

  すなわち 「症例」 にあたる意味での 「患者」 である。 ex. There have been several cases of measles in the neighborhood. 近所で何人かはしかにかかっている (KLM1) また、ある特定の患者の 「症状」 でもありうる。 ex. She had a severe case of chicken pox. ひどい水ぼうそうの症状があった(SRH2)  参照文献  ホーム


cat (名)
 Thoreau's quote from "Walden" is, "It is easier to sail many thousand miles through cold and storm and cannibals, in a government ship, with 500 men and boys to assist one, than it is to explore the private sea, the Atlantic and Pacific Ocean of one's being alone....{sic{ It is not worth the while to go round the world to count the cats in Zanzibar." (JT 05-12-20, 13)
 ソーロウの 『ウォルデン』 からの引用句は次のとおりだ。「寒さと嵐と人食い人種どもの間を縫って数千マイルを航海する ――政府の船で、その人に手を貸す 500 人もの部下や小姓たちをしたがえて―― ことの方が、プライベートな大海、一人である自分という大西洋、また太平洋を探訪することに比べればむしろ易しい ...。(ママ) ザンジバル島のライオンの数を数えるために地球をぐるりと回ることなどに、それなりの価値はありはしないのだ」

▼ 「ネコ科の大型動物」

  文脈次第のことだがライオン、チーター、ヒョウ、ジャガー、トラなどがこの名詞で呼ばれている場合は割合に多い。日本語にない習慣である。 ex. the great cats ネコ科の猛獣 (KDS1) 参照文献  ホーム


cause (名)
 Of all the lost causes in the pop music world, the most poignant may belong to the 3,500 fans who recently signed an online petition begging Britney Spears not to lip-sync on her coming tour. Ms. Spears, in keeping with the dominant star etiquette, has firmly denied the practice. (“I don’t lip-sync,” she told a group of reporters by telephone last November). But no less an authority than her manager, Larry Landorf, begs to differ. He said in a phone interview that Ms. Spears's tour will feature a mix of live and lip-synched vocals, and confirmed that her past tours have included the same. (NTW 04-02-01,8) 
ポップミュージック界におけるあらゆる失われた大義の中でもっとも痛ましいもの、それは先ごろブリトニー・スピアーズ嬢に来たるべきツアーで「口パク」をやらないで、と訴えるオンライン請願にサインした 3,500 人のファンたちのものであるかもしれない。スピアーズ嬢はスターがよくやるエチケットにのっとって、そうした慣行をきっぱりと否定した。(「私、口パクはしてませんわ」 昨年 11 月、複数のレポーターに電話でこう述べたのだ。) しかるにあろうことか彼女のマネジャー、L. ランドルフ氏、この大権威者が、申し訳ありませんが、ということでこれを覆した。電話での取材にたいして同氏は言ったのだ。スペアーズ君のツアーは生のボーカルと口パクをミックスしてやります――。そして、彼女のこれまでのツアーでも同様のことはありました、と認めたのである。


▼ 「言い分、大義」

  主義主張、運動、などといろいろに訳せる。定義 "= an organization, belief, or aim that a group of people support or fight for" (LGM4)  ex. The cause they are fighting for is racial equality. 彼らが闘っている目標は人種的な平等である (KLM1)  なお用例として、by 3 (前)concern 2 (名)over 2 (副)の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム


century (名)
 Since for most of the past three centuries Hawaiian culture has been undermined by the contending cultures of immigrant groups from places such as China, Japan, the Philippines, and, of course, the U.S., it is thanks to people like Gladys Brandt that Hawaiianness still exists at all. (NG 02-12, 25)
 過去の 300 年間の大部分にわたって、ハワイ原住民の文化は中国、日本、フィリピン、そしてもちろんアメリカ、といった土地からの移入者集団の敵対的文化によっていためつけられてきたのであるから、「ハワイ的なるもの」 が依然としてとにかくも存在しているということは、 G. ブラント氏のような人々のおかげなのである。

▼ 「 100 年間」

  うっかり 「世紀」 としてはいけない。ここは年数を言っているのであって、すなわち "decade" 「10 年」、"century" 「100年」、"millennium" 「1,000 年」 と数える、その一環である。 ex. This tower was built three centuries ago. この塔は 300 年前に建てられた (TGE3)
  上の英文の場合、これがもし "the last three centuries" になっていれば 「過去の 300 年」 でなく 「過去の 3 世紀」 と読まれるべきであろう (ただハワイに本来西暦はないけれども)。 結局同じことだと言われるかもしれないがもちろん同じではない。目盛りの大きさが違うのでこれからその違い方が少しずつ増大していくわけである。  参照文献  ホーム


challenge (名)
 Eastern Germany's problems, however, will not be solved by yet another BMW plant. The real challenge is human: how to transform a society reared on Communism and addicted to handouts from Berlin into a vital region ready to compete with hungrier lands to the east. (NTW 04-08-22, 4) しかしながら東ドイツのかかえている問題は、BMW の工場がまたもう一つあればそれで解決する、といったものではない。真の難物は人間なのである。すなわちいかにして、共産主義にもとづいて育(はぐく)まれベルリン政府の給付金漬けの状態になっている社会を変身させて、ここを東方に控えるよりハングリーな国々と競争をする気構えのある活気ある地域にするか、ということなのだ。

▼ 「困難な課題」

  日本語の 「チャレンジ」 が邪魔になる場合を考えてみよう。もちろん、邪魔にならない場合も多いのであるが。 つまり、日本語のそれは、ある物事にたいしてこちらから向かっていくこと、という意味である。しかし英語の "challenge" は、ある物事の方からこちらに向かってくること、でありうる。そしてその場合には、行為の主体者が逆、行為の方向性が逆になるのである。 ex。the biggest challenge 最大の難事 (KNE6)
  上の英文において、東ドイツの人々のもっている怠けた了見、それがすなわち "challenge" である。そうした了見が東ドイツにたいしてチャレンジを仕掛けている、という構図である。東ドイツがそれにたいしてチャレンジするのではない。 なお用例として、more 2 (副) の項目の英文をも参照。   参照文献  ホーム


challenged (形)
The only newcomers were those that could fly or float their way across the oceanic barrier. Other than bats, no mammals succeeded in doing that, but dozens of birds did, including the ancestors of the kiwi and kakapo. Over the centuries many of these new arrivals, encountering no mammalian predators to harass them, went to ground. By the time humans arrived, a third of New Zealand's birds were either flightless or aerodynamically challenged. (NG 02-10, 84)
 新たな到来者は大洋という障壁を飛び越えるか、あるいはそこを浮遊することが出来る者に限られていた。コウモリ以外の哺乳動物でこのことに成功した者はいない。しかし幾十かの種の鳥類がこれに成功した。中にはキーウィやフクロウオウムの祖先たちもいた。そして数百年もするうちに、これらの新参者の多くは地上に降りた。彼らを襲う哺乳類の捕食動物に遭うことがなかったからである。人類が到着するまでに、ニュージーランドの鳥類の 3 分の 1 が飛ぶことが出来ないか、でなければ航空の力学上で問題点のあるものとなっていたのだ。 ――英文中の fly or float their way については way 3 (名)の項目、Over the centuries については over 5 (前) の項目を参照。

▼ 「身体的な障害のある」

  形容詞としてすでに確立されているが、「困難を仕掛ける」 と言った意味の動詞 "challenge" (前項目でそれの名詞を取り扱った) の過去分詞ともいえる。 ex. a visually [physically] challenged person 目の [身体の] 不自由な人 (KLM2)  その困難な立場を思いやっているわけで、これなら当分 (とりあえず当分 ) 差別語と言われなくて済みそうである。 参照文献  ホーム  || 来信


champion (名)
  "Right now, it's safe to say this administration is somewhat paralyzed," said one American official. "The feeling is that, sadly, there is no one in the Iranian government, not even the reformers, who can be the champions of the Iranian people." (NTW 04-02-08, 2)
 「今この時点において、この政府は一種の麻痺状態にある、といって差し支えありません」 あるアメリカの政府当局者は述べた。「悲しいことですがイラン政府の中に、イラン民衆の擁護者でありうる人物はたとえ改革派といえど誰一人としていません。こんな雰囲気です」

▼ 「擁護者」

  この用法は新聞でよく見られる。ex. a champion of the oppressed peoples. 抑圧された諸国民のために戦う人 (ORE1)  これは柳瀬尚紀氏によっても言及されているところ (YNS 186)。 なお用例として、 constitution (名)for 3 (前) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム  || ADDENDA 


chance (名)
  The question highlights how combating terrorism has become something of a hamstring wheel. Stamp out weapons of mass destruction and determined terrorists will turn to weapons of lesser destruction. Harden a target and they will aim elsewhere. And as the cost grows, which weapons remain threatening enough to pay for their elimination? Which targets will be worth shielding and which will be sacrificed to chance? (NTW 03-10-26, 4)
 この問題は、テロリズムとの闘いがいかに一寸した賽の河原石積みと化してしまったか、を教える。いま大量破壊兵器を根絶してみよう。すると断固たる決意のテロリストたちはより小規模の破壊兵器へと転向するだろう。ある一つのターゲットの防備を強化してみよう。すると彼らはまた別の場所を狙いにするだろう。そしてこうしたコストが増大するにつれて、はたしてどの武器が排除の費用を支弁するにふさわしいほどの脅威であり続けるのだろうか? はたしてどの標的が防御をするのに値しているか? はたしてどの標的が、運の悪さの犠牲になることにいたるか?

▼ 「悪い偶然」

  この単語が悪い事の起こる可能性 (危険性) に触れている場合である。ex. By ill chance 運悪く (TGE3)  なお用例として、better 1 (形)in 3 (副)の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム


check (名)
  By now, the world has become adept at watching for some diseases. Flu shots, imperfect as they are, come from a joint effort by more than 100 laboratories around the world constantly testing for new strains.// Other killers are held in check by alert public health officials : measles with vaccine, cholera with water trucks, chlorine and well-borers. (NTW 03-12-28, 3)
 今日すでに、世界はなんらかの疾病の勃発を監視する技術に熟達している。インフルエンザの予防注射が――不完全なりといえ――、新菌株の発見のため経常的にテストを行なう世界の 100 以上もの実験施設の一体的努力から生み出されている。// またこれ以外の殺人的悪疫も、警戒体制をとる公衆衛生当局者の手によって食い止められている状態だ。すなわち麻疹(はしk)にはワクチンを用いる。コレラは給水トラック、塩素、そして井戸掘削者たちの力を借りるのである。

▼ 「阻止」

  すなわち 「点検」 「監視」 とはまた別の意味であることになる。日本語の 「チェック」 にはこの意味がないと言えるのであるが。ex. The rain put a check to our plans. 雨で我々の計画は中止になった (KNC6) ちなみに、この重要単語はもともと 「チェスの王手」 から由来しているとのこと (STK 170) 参照文献  ホーム


chemistry (名)
 Positive personal chemistry between the two leaders and Bush's emphasis on the U.S.-Japan Security Alliance have smoothed two-way relations, often rocked in the past by trade friction. // "The two leaders have a relationship of trust," said Yoshimasa Hayashi. a lawmaker in Koizumi's ruling Liberal Democratic Party. (JT 04-10-08, 3)
 二人のリーダーの相性のよさとブッシュ氏による日米安保協定の重視があって、従来貿易摩擦の中でしばしばぎくしゃくとしてきた両国間相互の関係はスムースなものとなった。// 「両首脳者には信頼関係があります」 小泉氏の与党、自民党の国会議員、林芳正氏はこのように述べた。

▼ 「 (人と人のあいだの) 相性」

  なるほど、これは物理的であるよりは化学現象的であるのだろうか。定義 "= the way substances combine in a particular process, thing, person etc." (LGM4)  なお上の英文で "positive" は 「プラス方向の」 と取るべきであろう。 ex. My chemistry with her is terrible. 彼女とは生理的にてんで合わないんだ (TGE3)  参照文献  ホーム



 city hall


civil (形)
  The confusion arises from the anachronistic licensing requirement established only a few decades ago by the industry, whereby the only legislative qualification to certify drawings for permit submittal is the First Grade Architect License. This is obtainable not only by architects, but also by structural, civil, mechanical, and construction engineers as well as interior designers. Even accountants have obtained the license. (JT 05-12-14, 16)
 混乱はわずか二三十年前に業界の手で設定された時代錯誤的な免許要件に起因している。それによるときは、(建築)許可提出者のために図面の正しさを保証するただ一つの法的な資格は一級建築士であることとなっているのだ。しかしこの資格は建築家ばかりではない。構造、土木、建設の技術者によって、さらにインテリアデザイナーによっても取得が可能である。会計士すらもがこの免許をとっているのだ。

▼ 「土木工事の」

  "civil" は 「民間人の (軍人でない)」 であるしあるいは 「礼儀を正しい」 でもある。 "civil law" は 「民法」 である。ところが "civil engineering" となると、なぜか 「土木工学」 になる。いかなる理由があるのかと不思議に思っていたが、英英辞典を見ると "the design, building and repair of roads, bridges and canals etc: the study of this as a subject (OAL6) とある。してみると 「市民生活上の」 という考え方があるのだろうか。  参照文献  ホーム



claim (動)
 An elated President George W. Bush claimed a re-election victory Wednesday after a tumultuous night of vote counting -- and a gracious concession by Sen. John Kerry -- as he pledged that he will seek to earn the trust of those who did not back him during the long, contentious campaign. (JT 04-11-05, 1)
 得意満面の ジョージ・W・ブッシュ大統領が水曜日、再選の勝利宣言を行なった。波乱万丈の得票集計の夜が明けて、ジョン・ケリー上院議員の潔い敗北声明をうけてのことだ。ここで大統領は、長くそして争点が多かった選挙運動のさなか彼を支援してこなかった人々の信頼を勝ち得るように努力してゆきたい、との誓いを述べた。

▼ 「これは自分のものである、と宣言する」

 すなわち、「要求する」 (自分のものでないものを自分のものにせよと求める) とは異なるわけである。(上の英文で当面、ブッシュ氏はすでに勝利を掌中にしている。) ex. She claims knowledge of what happened in the basement. 彼女は地下室で起こったことを知っていると言う(KLM1)  英字新聞ではたとえば爆弾テロがあったときどこかの組織が 「犯行声明」 を出すとそれが "They claimed responsibility" のように表現される。ただし英和辞典ではこれについて例文が必ずしも豊富であると言えないけれども。 参照文献  ホーム  


classified (形)
 In September 1985 Michael Lawrence, DOE manager of the site, met the farmers to consider their concerns. That radiation causes illness in an individual is virtually impossible to prove; nonetheless, Lawrence decoded to release previously classified information, beginning with 19,000 pages of documents written by Hanford scientists as far back as 1943. Lawrence was the first DOE official to do such a thing, and his decision "raised some eyebrows," he remembers, back in Washington, D.C. (NG 02-07, 18)
1985 年 9 月、米国エネルギー省 (DOE) の現地監督者 M. ローレンスは農民たちと会談し。彼らの懸念となっている事柄を検討した。放射能がある特定個人において疾病の原因になる、ということの証明は事実上出来るものなのではない。にもかかわらず、ローレンスは従来機密扱いとされていた情報 ――遠く 1943 年にハンフォード核施設の科学者たちによって書かれた 19,000 頁の文書を手始めとする―― を公開することに決めた。彼はこのようなことを行なう官僚としてエネルギー省で最初の人となった。そして彼の決定は彼の回想するところでは、お膝元の首都ワシントンで一部の人々の 「眉をひそめ」 させたのである。 ――英文中の
their concerns については concern 1 (名)の項目を参照。

▼ 「機密扱いの」

  "officially secret" (OAL6) である。 ex. classified information/ documents/ material (OAL6)  うっかり 「分類された」 ( "classified ad" = 新聞の項目別 「三行広告」) 、で済ませてしまいかねないのでご注意。  参照文献  ホーム  


clearing (名)
  After crossing a fen whose low shrubs were just beginning to turn salmon pink, we at last came to the Moldanovs' place, a collection of several ash-colored log buildings and a reindeer corral. Set in a clearing on a small lake, the compound is miles from the nearest oil well and is a place of absolute stillness. (NG 02-06, 46)
 丈の低い潅木が今まさにサーモンピンク色に変じはじめている湿地帯を横切ると、ようやくにしてわれわれはモルダノフさん一家の住む場所に着いた。灰色の丸太を使った数棟の建物とトナカイの檻 (おり)一つの集合である。小さい湖のほとりを切り開いたところにあって、この一郭はもっとも近い油井からも数マイルは離れ、絶対的な静寂の場所なのである。 ――英文中の on a small lake については on 2 (前) の項目を参照。

▼ 「森の中の開拓地」
  この単語は割合によく出てくる。あえて取り上げておきたい。この単語が学習必要語としてあまり注目されていないとすれば、もしかするとそれは対応する適切な日本語の単語が存在しないせいなのでは、と思う。
  開拓 ――英和辞典にはどれを見てもこの言葉がでている――、といってもこれは要するに木々や下草を取り払っている、ということである。すなわち、 an area of land cleared of trees and bushes. (LGM2) / an open space in a forest where there are no trees (OAL6)  したがってそこはたとえば小屋をこしらえて隠棲したり、樵 (きこり) の人が伐採した木について作業をする場所であったりもする。 参照文献  ホーム  


できるだけ英文の方を先にお読みください。



climb (動)
 He climbed from the Lunar Module and paused on the final step. Through his visor he surveyed an alien world. It had no sky. It had no life. It was airless and cold. The horizon loomed just a kilometer or so away, and it curved. The shadows seemed almost supernaturally black, bereft of the scattered light seen in Earth shadows. // And in that moment, ready to step on the moon, Buzz Aldrin described what he saw: "Magnificent desolation." (JT 05-05-23, 14)
 彼は月着陸船から降りてきて、最後の一段で歩を止めた。顔のバイザーをとおして異世界を見回した。この世界には空がなかった。生命がなかった。空気がなかったが寒さはあった。地平線がわずか 1 キロ前後の先に迫ってように見え、それが湾曲していた。物の影がほとんど超自然的なほどに黒かった。地球上での影に見られる散光が失われていたからである。 // そしてその瞬間、いざ月面を踏もうとしながら、バズ・オルドリンは自分の見ているものをこのように言い表わした。「荘厳なる荒涼だ」

▼ 「降りる」

  この単語をわれわれは 「登る」 と覚えるほかはないであろう。他に適当な日本語がないからである。しかしこれは 「降りる」 場合にも使われる。ただ降りる場合は、「そろそろと」 あるいは 「なんらかの努力をはらって」 という感じが付帯するようである。 ex. She climbed down from the roof. 彼女は屋根から降りた (KLM1) ちなみに定義としては、 "= to move up, down, or across something using your feet and hands, especially when this is difficult to do:" (LGM4) (以上のごちゃごちゃをすべて言わないですむのが 「英語脳」 であるらしいが。) 参照文献  ホーム  || ADDENDA


closely (副) 
 The golden river of lava to our left is pouring from a fissure in a summit crater belching smoke and ash above us. I move closer to the lava until the heat is unbearable. It makes strident clicking sounds, like glass rubbing glass. But if you listen more closely, you hear a dark murmuring below. (NG 02-02, 72)
 われわれの左手にある黄金色の溶岩の流れは、噴煙と灰を頭上に吐き出している山頂のクレーターの中の割れ目からあふれ出ているものだ。私は高熱が耐えられなくなるところまで溶岩に近づいてみた。それはガラスがガラスに擦れ合うような、けたたましい金属音をたてている。しかしさらにくわしく聴いてみると、地の底からの暗鬱なうめき声が聞こえるのである。

▼ 「詳しく」

  形容詞の "close" 「詳しい」 とあわせて注目したい。 ex. Now listen closely. いいか、よく聞けよ (KLM1)   参照文献  ホーム


come 1 (動−分詞) 
 A day after I arrived in Scotland, I drove to the river port of Perth and stood outside city hall half the night with a crowd of saltire-waving Scottish National Party supporters come to celebrate their candidate's victory. (NG 96 Sep, 5)
 スコットランドに到着してすぐ次の日、私は河岸の港町パースまで車をとばした。そしてその晩は遅くまで、X形十字を振りかざすスコットランド国民党の支持者たち――自分たちの候補者の勝利を祝うために訪れた――の一団とともに、市役所の外庭に立ちつくしたのであった。

▼ 「 ... といった状況のもとで訪れた 〜 」 ≪〜 come ... ≫ ( 〜 は名詞相当語句、come は過去分詞、 ... は副詞相当語句)

  まず、 "..." が状況、事情をあらわす副詞句として動詞 "come" を修飾する。次にこの "come ..." が一つの形容詞相当語句となって直前の名詞 "〜" を修飾している。そして、この " 〜 come ..." の全体が一つの名詞相当語句となっている。つまり、"come" は自動詞 (の過去分詞) でありながら、ちょうど他動詞 (の過去分詞) がそうであるのと同じ機能を果たしていることになる。とはいえ、他動詞の場合のような 「受動」 の意味にはならないけれども。
  ちなみに自動詞の過去分詞のこのような用法としてはこの他に gone (動) のものがあるし、さらに become (動)turned (動) の用法もこれに類似している。すなわちここで、これらの一連の動詞に見られる意味上の共通性 ――移動や変化をあらわす―― にたいして注目が促されるところであろう。あいにく調べたかぎりの文献には言及の事例がなかったが、捜せばまさか、どこかに言及が無い筈はない性質の事柄であると思う。私は以前会社員だったころ "sunken cost" 「埋没原価」 という管理会計の言葉を覚えた。 こちら の末尾をも参照。)
  なお、この形式については 「"〜 who had come ..." のような関係詞構文の簡略形式である」、との飛田茂雄氏の解説 (TBTT 56) も存在する。しかしこれは動詞の性質に関心を払っていないところが私には腑に落ちない。

  さて、英和辞典における唯一の本格的例文は、知りえた限りで次のものである。ex. It's the Arabian Nights come again. 今様(いまよう)アラビア夜話だ (KNE6) しかし他方で、例文がフルセンテンスになっていない、あるいはそもそも動詞 "come" のこの使い方になんら触れていない、といった辞典も多いのである。いまあえて申すまでもないが、like a dream come true 現実化した夢のように (ORE1) といったフレイズはあまりにも有名である。どの辞書もこの語法にきちんと対処する方がよいのではないだろうか。 【G4】 【L2】   参照文献  ホーム  || ADDENDA


come 2 (動−定形)
 And now New Yorkers have ways of surmounting seemingly impossible real estate prices. Becky Smith, who opened Bellwether, a gallery in Williamsburg, Brooklyn, five years ago, said she will be moving both the gallery and herself to Manhattan come June, in part to get closer to the collectors who live and visit there. (NTW 04-05-09, 3)
 そしていまやニューヨーカーたちは、一見して手の施しようのない不動産価格を克服するすべを知るようになった。5 年前にブルックリン区のウイリアムズバーグに画廊ベルウェザーを開いているべっきー・スミスさんは、この 6 月が来れば画廊と自身の居宅をマンハッタンに移すことにしているという。そこに住んだりそこを訪れるコレクターたちのお近付きになるため、その他の理由からである。

▼ 「 〜 が訪れるならば」 ≪ come 〜 ≫ ( come のところは "come" という動詞のこの形) 〜 はなんらかの時点、時期を表わす名詞)

  これで一つの条件節である。すなわち "if 〜 comes" の if を省略して come を先頭に立てている。またこの場合 come には決して活用語尾 -s がつかないが、それは come が "仮定法現在" であるとして説明される (YSK 355-56) (KDS1) ものだからである。すなわちこの表現は十分に由緒が正しい。いささかも略式の感じではないわけである。ex. He will be ten come January. 1月が来ると 10 歳になる (KDS1)  参照文献  ホーム  



 come to pass


company (名)
 As any B-movie fan knows, the nest hazard for survivors is sharks. // Actually, the foundation says, attacks are quite rare, with far greater risks posed by hypothermia and dehydration. Still, the digest contains plenty of advice on how to handle unwelcome company. Excerpts follow. (04 NW-05-02, 3)
 B 級映画のファンなら誰でもが知っているように、生存者にとっての次なる危険はサメである。// 実際のところは襲撃は稀である、とこの協会は言う。体温低下や脱水症状のリスクの方がはるかに大きい、と。けれどもやはり、この有難くない来客にはどのようにして対処するならばよいか、これについて、便覧は豊富なアドバイスを示している。以下はその抜粋である。

▼ 「同席者」

  集合名詞的に複数者をあらわし、無冠詞、単数形で用いられる。ex. We are expecting company tomorrow. (TGE3)  なおついでながら、別宮貞徳氏の著書に非常に有益な例文が見られたので引用させていただく。"I infinitely prefer my own company."私一人の方がよっぽどましだ(BKK 208)。この場合 "company" は 「(ある人の) 同席者である状態」 を指していることになる ("his company" 「彼との同席」)。 松永大介氏による言及もある (MTNG 25-29)。 なお用例として、cousin (名) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム  || ADDENDA


comparable (形)
 New Skull Found From Georgia: It seems rather precipitous to draw broad conclusions about a species based on a teenage specimen's skull. Don't we need more comparable individuals from the Georgian site before rethinking our entire past? (NG 02-12, Forum)
 グルジアで出土の新頭蓋骨:  一個の年令十才台の頭蓋骨の標本をもとにして、一つの 「種」 に関して大ざっぱな結論を導き出すのは相当に無謀なことのようにみえます。われわれ人類の過去のすべてを考え直すのならまずその前に、さらにより多く同類同等の個体がこのグルジアの地から出土されることが必要ではないのでしょうか。

▼ 「類似の」

。 あるいは 「同等の、匹敵する」 ex. This dinner is comparable to the best French cooking. このディナーは最高のフランス料理にもひけをとらない (KDS1)  この単語が 「比較の可能な」 の意味で使われることは実際上ほとんどないといえる。たとえば上の英文においても、比較をすることもたしかに判断上有益であろうが、やはりそういうことを言っているのではない。  参照文献  ホーム


compare (動)
 Moreover, this year has been a terrible one for technology companies new to the stock market. Two-dozen technology-related companies have gone public in 2004, Mr. Peterson said; collectively they were down more than 10 percent as of Friday's stock market close.――That compares with a gain of about 1 percent in the share price for the nontechnology companies that have gone public this year. (NTW 04-08-01, 5)
 加えて、本年は株式市場における新顔ハイテク企業にとっては受難の年であった。二十数社ものハイテク関連企業が 2004 年度中に株式を一般公開しているが、とピーターソン氏は語った。いまその各社を全体として見ると、この金曜日の取引終了時点での株価は 10 %以上の下落となっている。これに対するに、今年度中に株式を公開した非ハイテク企業の株価は約 1 %の上昇なのである。と。

▼ 「(すなわちこれは) 次のものと対比をなす」

  「次のものとこんな違っている」 の意味であって、自動詞である。実は自動詞としての "compare" について辞書に載っているのは 「 〜 に匹敵する」 ――例: For relaxation nothing compares with a day on the beach. (KNC6)―― の用法である。 これにはなんらかの否定語がともなう。しかしいまここに言う用法はそれとは意味が違い、またあえて否定語を必要としていない。
  すなわちたとえば上の英文での事例であれば、これはなんらの違和感もなく掲記の意味、また上に和訳したような意味のものとして読める。理由は疑いもなく、たとえば "A is 10%, compared with [to] 17% for B." のような比較の文 (構文的な点はかなり違うが) をしばしば見掛けるからである。実はこの用法は英和辞典に出ていなかったのであるが、この用法を閑却してよいとは決して思われないのである。なお、この最後の比較文については次の
compared
(動) の項目をも参照。(項目の配列が逆の方がよいがアルファベットの関係でこうなってしまう。)  参照文献  ホーム


compared (動−分詞)
 The United Nations says that by 2010, some 18 of the world’s 30 largest cities will be in Asia (compared to only three in Europe and North America). In the region's new mega-cities, height is might, speed is wealth, density is power, and the skyscraper -- that American symbol of modernity -- grows on steroids and is colonizing the sky. (NTW 04-04-11、8)
 国連によれば、2010 年までに世界の 30 大都市のうちおよそ 18 はアジアに属するであろうという (対するに欧州、北米はわずか 3 都市)。このアジア地域の新たな巨大都市におあっては、高さは権力であり、迅速は富であり、密度は活力である。そしてかのアメリカの近代性のシンボル、摩天楼が、不健全な栄養物を摂取して育ち、大空を領有しつつある。

▼ 「 〜 、しかるに一方で、... 」 ≪ 〜 compared to ... ≫ ( 〜 と ... は異なる 2 つの名詞相当語句)

 前項目の内容とは異なって、ここでの論点は。物事の判断が 「絶対的か相対的か」 ということである。また、ここではこの動詞が他動詞になる。
  さて上の英文ではまず都市数 18 のことが述べられ。つづいて別個の都市数 3 のことが述べられている。数字の 18 はこれ自体として比較と無関係に成立しているので、いわば「絶対的」である (比較はたんに「追叙的」)。そしてこれは、たとえば The US is large compared with [to] Japan. (KLM1) において、"large" という判断が比較のもとづいていわば 「相対的」 に成立している (比較はあたかも「制限的」) のとは異なっているわけである。しかるに――
  実は当面調べてみた限りで、比較表現のうちこのような 「絶対的」 な判断を表わしている性質のものが、そもそも英和辞典に載せられていないのである。いささか信じられない思いでなおも調べると、アメリカのかの世界的大権威 WBS に次の例文があった。ex. Calcutta is the home of more than two million people compared to less than a million in Madras.(WBS3) してみるとこの表現は、なにも当節、急に流行り始めたようなものではない、と推察ができる。それでは、わが国の英和辞典はなぜそろってこれに一向頓着をしないのか、これが私は理解できないでいる。 【G4】 【L2】 こちら の末尾をも参照。) 参照文献  ホーム  || ADDENDA


complete (形)
 Afternoon tea arrives, complete with multi-tiered plates of sandwiches and cookies filled with the carbohydrates and sugars Perricone advises people not to eat because they raise blood sugar levels, triggering, he says, inflammation that contributes to problems ranging from heart disease to wrinkling. (NG 02-11, 60)
 午後の紅茶が運ばれてくる。いくつもの段になったサンドイッチとクッキーの皿が添えられている。これらは血糖値のレベルをひき上げ心臓疾患から皮膚の皴におよぶ諸問題のもととなる炎症を誘発するから摂らないように、とぺリコーン氏は人々に忠告するのだが。

▼ 「 〜 (までも) がそなわった」 ≪complete with 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  英和辞典に 「 … 付きの」 (TGE4) として出ている語意である。 その部分が欠けると事柄が不完全になるかならないか (complete or incomplete) 、といった発想がない。むしろ、「またごていねいにも」、といったいわば情緒的なニュアンスがそなわるわけである。
  上の英文の場合、いわゆる "afternoon tea" は "cookie" (米語。つまりこれはビスケットだが) が一皿あればそれでひとまず成り立っているであろう。また、辞書にある次の例文を見よう。 ex. On the rain I lost my wallet complete with a ticket and money. 列車で私は切符とお金の入った財布をなくした (TGE4) 財布はかならず切符を入れておくもの、という通念は存在しない。ただ辞書はこのあたりのことに語意や例文だけでなく説明文によっても触れ、さらに独立の意味項目の扱いにしてもよいのでは、と思われる。 なお用例として less 2 (副) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム


complex (名)
 "We're losing the peripheral wetlands where many of these birds forage," Paul said as we drove through burgeoning Davis County north of Salt Lake City. Pinched like the midsection of an hourglass between mountains and lake, the county has nowhere to grow but toward the wetlands. We passed row after row of new housing complexes with names like "Quail Bluff. (NG 02-02, 94)
 「市周辺部の湿原が失われつつあります。そこがこうした鳥たちの餌場なのですが」 ソートレーク=シティの北部に新たに発展途上のデイヴィス郡地区をドライブしながらポールさんは言った。ちょうど砂時計の中腹部のように山々と湖の間に締めつけられて、デイヴィス郡は湿原に向かう以外に成長の方向がないのである。われわれは 「うずら台」 などという名前の新しい住宅団地が連なる横を次々と通りすぎた。

▼ 「建物などの集合体」

  用途は幅広い。 ex. a sports complex 複合スポーツ施設 (ORE1)/ a great industrial complex 大コンビナート (KNC6)
  そこでたとえば "edifice complex" 「(政治家の) 巨大建造物狂い」 という表現における 「言葉遊び」 は何か、という問題になると (MNI 37) 、それはやはり "complex" 「異常心理」 がごく自然に大規模建築物を連想させる、というところなのであろう。説かれているような (有名な本だが) 「エディプス・コンプレックス」 を思い出すのは、すくなくとも普通の英米人の反応ではない筈と思う。  参照文献  ホーム


compromise (動)
 A low point came when Louis XVI of France was beheaded in 1792 after being condemned for treason. His wife, the extravagant Marie Antoinette, went to the guillotine too. // She had been a main target of her contemporaries, who chided her in pornographic sketches showing her in compromising poses -- perhaps a precursor of today's scandal sheets. (JT 05-04-15, 7)
 やがて谷間の時期が訪れて、1792 年にフランスのルイ 16 世が裏切りのかどで有罪判決を受けたのち処刑された。彼の妻、奔放自在なマリー・アントワネットもまたギロチンに送られた。 // 彼女は彼女の同時代人たちの主たる標的になっていた。人々は名誉にもならない姿勢の彼女を描いたあやしげなスケッチ――今日の赤新聞の先駆といえるかもしれない――を用いて彼女のことをたしなめていたのである。

▼ 「体面を傷つける」

  かなり有力な用法と思うので取り上げておきたい。定義としては "= to do something which is against your principles and which therefore seems dishonest or shameful" (LGM4)  名詞の "compromise" には 「妥協」 (対立における) の意味しかないが、動詞にかぎってこの意味があることになる。 ex. I hate to compromise my reputation. 自分の評判を落としたくない (KDS1)  参照文献  ホーム


concern 1 (名) 
 Then there are the larger mid- and long-term strategic concerns that prodded Japan into joining the U.S. in voicing concern about the Chinese threat. Among them are China's rapid growth as a global economic power, its rise as a regional political/military power able to form strategic partnership worldwide, .... (JT 05-03-04, 20)
 そしてさらに大きな、中長期的な戦略的関心事が存在し、それらが日本を、アメリカに同調して中国の脅威への不安を表明するよう仕向けたのである。すなわちそれらは、中国が地球的規模の経済大国として急速な成長をとげたこと、中国が全世界的な戦略的提携関係を結ぶ力をもつこの地域の政治/軍事大国として台頭したこと、 ...、などである。

▼ 「心配(事)、不安」

  この意味は理屈上この単語のより有力な意味 「関心(事)」 の中に含まれるといえそうであるが ――英和辞典でもそのように分類されている――、実際的にはそうばかりでもなさそうである。上の英文での "concern" ではこの2つが偶々隣り合って使われている形で、ここでの両者は明確に別々のものとして理解されなければならないわけである。(ちなみに、こういう紛らわしい書き方をしてもこれがすなわち悪文である、ということに英語ではならない。日本語ではまず禁じ手であろうけれども。) ex. His main concern is the high unemployment rate. 彼の一番の心配の種は高い失業率だ (KLM1) なお用例として、classified (形)earn (動)payable (形)unaccounted (形) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム


concern 2 (名)
 A black leader, he said, must be black, someone who leads an effort or organization, who is accountable to a constituency and who is fighting for a cause of concern to black people. (04 NTW-05-02, 3)
 黒人のリーダーたる者は黒人であること、そして一つの運動や組織を先導している人、一つの支持者集団にたいして責任を負える人、黒人にとって重大性のある主義主張のために闘っている人、であることが必要だ。彼はこのように述べた。 ――英文中の "someone" については someone (代)の項目、 accountable については accountable (形)の項目、 cause については cause (名)の項目を参照。

▼ 「重要性」

  上の英文のように "of concern" 「重要性のある」 という形容詞句として使われていることが多い。 ex. a matter of no small concern to man人間にとって重要な事柄 (TGE3)  参照文献  ホーム


consequence (名)
  The Islamist may have thought he could set the agenda: after all, his kind had for decades been the only antimonarchy group of any consequence . (TE 11-06-13, 55)
このイスラム教徒は行動の指針をみずからが決めることができる、と考えていたたかもしれない。結局のところ、彼と同種類の人々が数十年間にわたって、およそなんらかの重要性のあるただ一つの反独裁主義集団だったのであるから。

▼ 「重要性」

この場合、「結果」ではない。 Ex. walk with an air of consequence. もったいぶって歩く (TGE4) 参照文献  ホーム


constitution (名)
  Hoover left office in an even deeper hole than Bush does, but he had the great advantage of a strong constitution . He lived another 31 years, during which time he was among the greatest champions of children this country has ever known. He drove the growth of Boys Clubs of America, the creation of UNICEF; he led the campaign to get food to millions of civilians who faced a catastrophic famine after World War II.   (TE 09-02-02, 60)
 フーバーが大統領職を退いたとき、彼はブッシュよりもさらにひどい窮地に陥っていた。しかしフーバーが恵まれていたのは彼が強靭な体質の持ち主であったということだ。彼の余命はその後さらに 31 年ほどもあった。そしてその間に彼は児童たちの支援者としてこの国にかって見られた最大級の存在の一人になった。彼は全米ボーイズクラブ連合会の成長とユニセフの設立を推進した。また第二次大戦後の破滅的飢餓に直面した数百万の人々に食糧を届ける運動の指揮を行なった。 ――英文中の champions of children については champion (名) の項目を参照.

▼ 「体質」

  あるいは 「気質、性格」  ex. suit one's constitution 体質 (性分) に合う (KDS1) すなわち 「憲法」 にはあらず。 参照文献  ホーム


control (名)
 "What is beyond dispute is that musicians suffer more damage than age-matched, unselected controls, and brass and woodwind suffer significantly more than the strings,” Alison Wright Reid, an occupational safety expert, wrote in “A Sound Ear,” a widely cited study published in 1999 for the Association of British orchestras. “Because of the tiny sample sizes, it is difficult to be sure of the percussion, but those players with hearing damage are typically worse than the brass.” (NTW 04-01-11, 8)
 「議論の余地のない事柄として、音楽家は同年令の無差別に選ばれた一般人にくらべて障害をもつことが多い、ということがある。さらに、金管楽器と木管楽器奏者でのそうした度合いは、弦楽器奏者にくらべて著しく大きいのである」 職業安全性問題の専門家 A. ライト氏はその「音楽家の耳」――1999 年にイギリス管弦楽団協会のために 発表され、広く引用に付されている研究――の中でこのように述べた。「打楽器に関しては検査対象数が多くないので確かなことは言えない。しかし中での聴覚障害をもつ演奏家たちの場合、金管楽器の奏者よりは際立って重症である」

▼ 実験結果の 「対照標準」

  掲記の訳語は KLM1 のものである。また、次に TGE3 の説明を引用しておきたい。「 (科学実験で結果を比較するために操作を加えないままにしてある) 対照 (群) 」 ただしこのように分かりやすい説明のある(一般向け) 英和辞典はむしろ少ない。しかし理系の大学ではよく使われるようであるし、英字新聞 (これは音楽欄) にもこのようにして出てくる。英和辞典の注目を期待したいところである。  参照文献  ホーム


cook (動)
 What this means is that as human culture developed, we became sheltered from the raw strength of natural selection. We developed technology. At first, just stone tools, which were used to kill animals and chop them up. And when we started using fire to cook the meat, there was another relaxing effect on the natural selection. Paleontologists tell us that both advances appear in the fossil record at about the same time as the genus Home. (JT 05-01-14、15)
 このことが意味していることは、人類の文化が発達するにつれてわれわれは自然淘汰の自然のままの力から護られるようになった、ということである。われわれはテクノロジーを発達させた。まず手始めとして、たんなる石材の道具類。これらが動物を殺してその体を切り刻むのに使われた。そしてわれわれが肉に加熱するのに火を使い始めたときに、自然淘汰にたいするまた一つの緩和効果が生じた。この 2 つの進歩はヒト属そのものとほぼ同一にあたる時期の化石の記録の中に現われている、と古生物学者はわれわれに教えている。

▼ 「(食物に) 火を通す」

  火を通さない部分は入らないことになる。ex。Cook a chunk of ham in five cups of water for an hour. ハムの塊を 5 カップの水で 1 時間ゆでる (TGE3)  参照文献  ホーム


copy (名)
  Paul Slovak, the associate publisher of Viking, which published Mr. Hightower's book, attributed its popularity to the author's ability to sell copies through speaking engagements. In a telephone interview, Mr. Hightower said he had spoken at more than 50 events in 34 cities in the past six weeks. (NTW 03-10-05, 2)
 ハイタワー氏の著書を出版したヴァイキング社の副社長 P. スロヴァック氏によれば、この書物の人気は著者の講演会を利用しての著書を売り込む能力の賜であるという。電話での取材にたいしてハイタワー氏は、自分は過去 6 週間に 34 の都市での 50 以上もの催しで講演をしている、と語った。

▼ 「図書の一冊 (一部)」

  刊行物についてその一冊一冊を指す。それらの一冊一冊がそれ自体としてすでに複写物の性質をもっているため。そうした一冊をまたゼロックスなどでコピーしたものを指すのではない。  ex. Five thousand copies of the book were sold. (KNC6)  参照文献  ホーム  || ADDENDA


cost (動)
 Touch-screen machines reported 137 blank ballots in a special election for a state House seat where the margin of victory was 12 votes. The second place loser charged that faulty machines might have cost him the election. “People do not go to the polls in a one issue election and not vote,” he said. (NTW 04-01-18, 6)  州議会の議席をかけた特別選挙でスクリーンタッチ方式の投票機は 137 の白票を報告したが、当落を決めた得票差は 12 票だった。次点となった落選者は、欠陥のある投票機のおかげて落選となった可能性がある、と抗議した。「問題が 1 つという選挙で投票に足を運んでそれでなおかつ投票をしない、という人はいないはずです」と彼は語った。

▼ 「 〜 に ...を失わせる」 ≪cost 〜 ... ≫ ( 〜 と ... は異なる 2 つの名詞相当語句)

  上記の 〜 が間接目的語、 ...が直接目的語、つまりいわゆる第四文型をこしらえる。ex. The work cost him his health. その仕事で彼は健康をそこなった (KGR2)  参照文献  ホーム


could (助)
 Yucca's volcanic tuff could hold 77,000 tons of waste. DOE has judged the site to be "scientifically sound," and President Bush approved it earlier this year. Hotly disagreeing, the state of Nevada exercised its right to veto, which Congress can override. Even with a go-ahead, DOE must prove the Yucca facility will meet EPA requirements that radiation be safely contained for 10,000 years.(NG 02-07, 12)
ユッカの火山凝灰岩は 77,000 トンの廃棄物を保持することも出来なくはない。米国エネルギー省 (DOE) はこの土地は 「科学的にみて安全」 である、と判定した。そしてブッシュ大統領が本年の先ごろこれを承認した。しかしネバダ州は激しく反発し州の拒否権を行使した。ただし連邦議会がそれを無視する場合もありうるが。なおゴーサインが出た場合にも、エネルギー省にはユッカの施設が環境保護庁 (EPA) の定める要件 ――放射能は一万年間にわたって安全に密封されなければならない―― を満たすものとなる旨を実証することが求められることになる。 ――英文中の
exercised its right については exercise (動) の項目を参照.  

▼ 「(なんらかの仮定のもとで) できる 」

  仮定の "if ..." 節を伴っていない仮定法。そして、その仮定にまさに実質的な意味がある ――話し手が事柄をどのように話そうとするか、といった視点から行われる仮定ではない――、というケースである。 ex. He could help you. 彼ならあなたを助けることができるのだが (KLM1) 
  なお、ここに現われている仮定法についてさらに文法上の詮索を加えておくと、これはいわゆる 「単なる仮定」 と称せられているものに当たる。すなわちあることが事実 (現実) となった場合を、そうなる可能性 (確率) が乏しいことには頓着せず、とにかく 「単に」 仮想している。そしてこれは 「事実に反する仮定」 (ARK 319-20) とは別のものである、とされているわけである。(この区別は詳しい文法書には出ている。ARK 319-20, EGW 254-55)  なお、これに並行する用法を might 1 (助) でも項目として取り上げる。またこの "could" の用例として、refer (動)help 1 (助) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム  || ADDENDA 



 could not be more ...


counterpart (名)
 Your experience of globalization, then, depends on what you have in the bank. In business class, the world is your village, and you're connected with your counterparts from all corners. (TE 08-06-16, 60)
 したがって、ある人のグローバルな体験のあり方はその人の銀行預金の大小によって決まる。ビジネスにたずさわるクラスになると、世界はすなわちその人のホームグラウンドである。そしてその津々浦々の、同じ立場の相手と関わりをもつことになる。

▼ 「同じ立場 (位置) にあるもの (者、物)」

  一種の代名詞のような性質がある。英字新聞にもよく出てくるのである程度日常語にも近いといえるかもしれない。たとえば慶応の諭吉殿にたいする早稲田の "counterpart" は重信殿であることになる。 ex. The ancient counterpart to the car was the chariot. 自動車に相当する古代の乗り物は 2 輪戦車だ (TGE4)
  そして上の英文に見られるように、表わす対象はかなり漠然と考えられていて構わないわけである。つまりこの場合、社長は社長と、課長は課長と、という話ではないのである。 なお用例として,too 1 (副) up 3 (副) の項目の英文をも参照. 参照文献  ホーム  || ADDENDA 


court (動)
  ut on a national level, Islamic parties fared poorly in April's legislative polls, winning nine percentage points fewer than they did in 2004. In this month's presidential race, attempts by third-place finisher Kalla to court an Islamic vote backfired. (TE 09-07-27, 52)
  しかし国全体としてのレベルではイスラム系の各派は 4 月の国政選挙において不振であって、2004 年にくらべて 9 %の議席減となった。そして今月の大統領選挙でも、三位に終わったカッラ氏の企ては裏目に出たことになる。

▼ 「得ようと努める」

  とくに紛らわしくはないのだが、文章語としては重要かと思う。求愛 = courtship につながる。 ex. court disaster 災難などをみずから招く (KDS1) 参照文献  ホーム


cousin (名)
 When company comes to the mountains of Georgia, people take it seriously. A guest is sacred, sent by God, so that as soon as you are under the roof of one person, you are protected by his entire family, down to the eighth cousin twice removed. (NG 02-09, 81)
 グルジアの山村に客人が訪れると、人々はそのことを重大に受けとめる。来客は神聖であって神から遣わされたものである、と。したがって、われわれがひとたびある人の家屋敷に入るやいなや、われわれはその人の全親族 ――いとこ、またいとこ、そのまたいとこ、と伝って 8 番目になるいとこの、さらにその孫、にまで及ぶ―― によって庇護を受けることになるのだ。 ――英文中の company については company (名) の項目、removed については removed (形) の項目を参照。

▼ 「○○従兄弟、○○従姉妹」 ≪a … cousin ≫ ( … のところはなんらかの序数詞)

  日本語では 「いとこ」 「またいとこ (はとこ)」 と呼んでその先を何と呼ぶのかよくわからないが、英語ではこの表現に "first, second, ..." などの序数詞を使う。これならどんなに先まで行っても大丈夫である。 ex. a second cousin またいとこ (KLM1)
  上の英文にある "the eighth cousin" はおそらくたんなるレトリックであると思う。しかしこれの訳し方には困った。とにかく書いてはみたものの…。
  なお、その後ろにある "twice removed" は 「 2 世代へだたった」 である。 ex. a (first) cousin once removed いとこの子 (KLM1)  参照文献  ホーム


cover (名)
 Suddenly he hears the snap of a sniper's bullet flying past his head. The round pierces the neck of the soldier next to him, Spc. John Miller, entering the 5-cm gap between his Kevlar vest collar and helmet. // "Get down!" Hayes yells. Miller falls heavily against Hayes' leg, and at first Hayes believes his friend is taking cover. "Man, he got down pretty quick," he recalls thinking. Then he glances down and sees Miller bleeding at his feet. (JT 05-06-27, 14)
 とつぜん彼は、顔をかすめて飛んだ狙撃手の銃弾がピシッと音をたてるのを聞く。銃撃が彼の隣にいる兵士、J. ミラー特技兵の首を打ち抜く。ケブラー製チョッキの襟とヘルメットとの隙間、5 センチのところに飛び込んで。// 「伏せろ」 ヘイズが叫ぶ。ミラーが彼の足の上に重く倒れこむ。はじめヘイズは戦友が弾を避 (よ) けているのだと思う。「や、ずいぶん素早い」 そう思った、と彼は振り返りながら言う。それから彼は見下ろして、足許でミラーが血を流しているのを見るのである。

▼ 「隠れ場所」

  したがって "take cover" は 「身をかばう」 「危険から身を避ける」 になる。 ex. Take cover from enemy fire敵の砲火から身を守る(KNC6) そしてこの場合、何かの具体的、物理的な遮蔽、掩蔽物が意識されていなくてもよいわけである。たとえば上の英文でこの単語はたんに 「伏せる」 というだけのことを意味している。この例は少し極端な使い方のようにも見えるが、これはやはり "take cover" が慣用句に近くなっているためなのであろう。 参照文献  ホーム  || ADDENDA


crawl (動)
 Park ecologist Jerry Freilich, who studies the tortoise, told me how he noticed all the action at ground level when he sat in the sand one day to check on his research equipment. "The ground was crawling with life!" he said. "All kinds of little dramas of the insect world. It's not just scenery ; it's a living fabric of animals and plants and soils." (NG 96 May, 70)
 カメを研究している公園所属の生態系学者 J. フライリヒ氏は、彼が地表の高さでのあらゆるものの動きに注目するようになったときのこと――その日彼は研究用の器具を点検するため砂の中に座り込んでいた――を話してくれた。「地面には生命がうごめいていました」 彼は言った。「虫たちの世界の、あらゆる種類の小さなドラマです。それはたんなる光景ではない。それは生き物たち、植物たち、そして土壌の、生命のある織物なのです」

▼ 「 〜 には ..。がうようよと居る」 ≪ 〜 be crawling with ... ≫ ( 〜 は場所を表わす名詞、また ... は 「うようよと居る」 ものを表わす名詞)

  「うようよと居る」 のはうじ虫や爬虫類などの不気味なるもの。普通には 「はう」 (水泳のクロールもそう) である動詞 "crawl" がこのようにして使われる。構文上の主語である " 〜 " のところが 「動作の主」 でなくて 「場所」 である点が何となく面妖であるが、場所がそれを 「はわせている」 という考え方になっているようだ。 すなわち空間的な近接関係に注目しているわけで、原義辞典 STK にも示されるように (STK 225)、修辞の技法である換喩 (メトニミー metonymy) が一般化した姿であるといえる。ex. The meat was crawling with maggots. 肉にはウジがわいていた (TGE3)  参照文献  ホーム


cream (名)
 Despite all the disincentives, so many sailors stepped forward that Dixon could take the cream and leave the dregs. Why? According to William Alexander, "I don't believe a man considered the danger which awaited him. The honor of being the first to engage the enemy in this novel way overshadowed all else." (NG 02-07, 90, 96)
 あらゆる抑止的要因にもかかわらず、非常に多くの水兵たちが志願を申し出た。おかげでディクソンは中での精鋭の者だけを取ってそれ以下の者は捨ておくことができた程である。これははたしてなぜ? W. アレキサンダー氏は言う。「自分を待ち受けている危険を考慮した兵士が一人でも居たとはとても考えられません。この新奇な手法でもって敵に立ち向かう、その第一陣となることの名誉が他のすべてを忘れさせたのです」 ――英文中の a man については a 4 (冠) の項目を、ならびに man 1 (名) の項目を参照。

▼ 「精髄。最上の部分」

 たとえばミルクからクリームが作られる過程を連想すればよいわけで、上の英文で "dregs" は水底への沈積物、つまり低レベルの兵たちを指している。ただしこのように比喩がいわば透けて見えるのはむしろ珍しく、普通にはもっと自由にも用いられてよいわけである。 ex. the cream of the society 最上級階級の人 (たち) (TGE4)// Literature is the cream of language. 文学は言語の精髄 (KDS1)  参照文献  ホーム


credit (動)
 "Marrying him was my mistake, not his. He couldn't give me the attention, warmth and affection I need. It's not in his nature. Arthur never credited me with much intelligence. He couldn't share his intellectual life with me. As bed partners, we were so-so." (JT 05-08-09, 17)
 「彼と結婚したことは私の間違いでした。彼の、ではなくて。彼は私が必要としているいたわり、暖かさ、愛情を与えることができなかった。そういうことは彼の性質の中にないのです。アーサーは私の知性が豊かあるとは全然思っていなかった。自分の知的生活を私と共有することが出来なかったのです。ベッドのパートナーとしては私たちはまあ普通でしたが」

▼ 「 〜 が ... を持っているとみなす」 ≪ credit 〜 with .. ≫ ( 〜 と ... はいずれも名詞相当語句)

  "  ..." の部分は、何か良い性質のこと、名誉になることである。ex。I don't credit him with loyalty. 彼に誠実さがあるとは思わない (TGE3)  参照文献  ホーム


critical (形)
 Officials in the animal drug industry argue that antibiotics are critical for keeping food animals healthy, and experts agree that overuse of antibiotics among people, not animals, is the true cause of antibiotic resistance in humans. But many scientists say that dosing animals with the same antibiotics we rely on in human medicine is a bad idea. (NG 02-05, 30)
 動物用薬品産業の当局者は、抗生物質は食料用動物の健康を保つために必要不可欠であると主張している。そして専門家たちも、動物よりもむしろ人間の間での抗生物質の過剰利用が人体における抗生物質抵抗力 (増大) の真の原因である、という点では同意見である。しかし多くの科学者は、人間用の薬品が依存しているのと同じ抗生物質を動物にたいして投与するという発想がよくない、と述べるのである。

▼ 「重要な」

  この場合、別に危険などの悪い意味は含まれていないない訳である。ex. The beginning is the most critical. 初めが肝心だ (TGE3)  参照文献  ホーム


cry (名)
 The past few years have brought good rains, and many of our Kuruman groups are now 30 animals strong. There are more group members to share the task of guarding and feeding young, so each individual expends much less time and energy on cooperative activities. It's a far cry from the groups of four or five that we watched struggling to feed their pups in the park. (NG 02-09, 71)
 この数年間は十分な雨があった。そしてクルマン川の集団の多くは、いまやそれぞれ 30 匹の勢力となった。集団において護衛と幼獣たちへの食料調達の任務を分担すべきメンバーの数が増えた。したがってそれぞれの個体がそれぞれ協働活動に費やす時間とエネルギーははるかに少なくなった。われわれが公園の中で子孫の養育に奮闘するのを見てきた 4 ないし 5 匹のいくつかの集団と,これは雲泥の違いになったのである。

▼ 「 〜 と大きくかけ離れている」 ≪ be a far cry from 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  上の英文では大きく優る、の意味で使われている。むしろ劣る方に使われることが多いような感じでもあるが。 ex. Tom's present batting average is a far cry from what we expected. トムの現在の打率は我々が期待したものとはほど遠い (KLM1) 参照文献  ホーム





ご意見、ご疑問、ご注意をどうぞ こちら まで。

記事の転写、転載、転用を固くお断りします。

Copyright© Nekobumi