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object (動) 
  At Nurnberg, Justice Jackson decided to base his case on captured documents : this established an irrefutable historical record, but made for stretches of a fairly boring testimony. Similarly, reporters covering the nearly seven-month trial of Manuel A. Noriega objected that their networks and newspapers quickly lost interest in light of the abstruseness of the legal claims. (NTW 03-12-21, 4)
 ニュールンベルグの裁判において、ジャクソン判事は彼の主張の根拠を押収された文書に置くことに決めた。これによって反駁のしえない歴史的記録が確立されることとなったのだ。ただし、相当に退屈なる証言が延々として続く結果を生んだのでもあるが。――このときに似ているといえるが、ほとんど 7 ヶ月におよんだノリエガ将軍の裁判を取材した記者たちは、彼らの放送網や彼らの新聞は法律的主張の難解さのおかげで急速に関心を失ってしまった、との言い分を掲げてこの裁判に反対をする旨を述べたのである。 ――英文中の his case については case 1 (名) の項目を参照。

▼ 「  ...とのことを述べて反対する」 ≪ object that  ...≫ (  ...の中には主語、述語動詞が含まれる)

  これは 「  ...にたいして反対する(  ...には反対であると述べる)」 ではない。すなわち 'object saying that ...' であって、'object the idea that ...' ではない。この違いは文章の論理を左右するものとしてまさに重大であろう。上の英文のようにあまり常識的といえないことが書かれてあるときに迷いか生じないようにしないといけない。 ex. I objected that he was lacking in experience. 彼が経験が乏しいという理由で反対した (KGR2)   参照文献  ホーム


oblige (動)
 Approaching cute little cubs is one thing; walking up to a fully grown wild mother bear with cubs to protect is quite another. As we neared, Ben called out to let Squirty know who was coming. I heard a rapid whooshing sound as she warned her cubs, followed by the scrape of little claws scampering up a tree to safety. I followed Ben as he walked toward Squirty. // "You'd better stay here," Ben said as we drew close. I was happy to oblige. (NG 02-03, 99)
 かわいい小さな熊の子に近寄ることと、十分に成長した野生の母熊が護るべき子をかかえているのに歩み寄ること、これは全く別のことなのである。いよいよ間近いところまでくると、ベンは大声をあげてスクウォーティ (母熊の名) に、今俺が行くぞ、と教えた。すると、母熊がわが子に警告を与えるすばやいヒューという音が聞こえ、つづいて安全のために木に駆け登る小さな爪の引っ掻く音が聞こえた。ベンが母熊の方へと歩み寄り私もそれに従った。 // 「君はここにいた方がいい」 ぐっと近くになるとベンが言った。私としては、それはもうよろこんで、といったところだったが。

▼ 「要望に応じる」

  相手に恩義 (obligation) をほどこす、に通じている。 ex. They asked, and we obliged. 彼らは要望し、私たちはそれにこたえた (KDS1)  この単語のもう一つの意味。義務を負わせる、余儀なくさせる、とはかなり異なった意味であるといえる。
  文字どおりにとると何か大袈裟そうであるが、すでに表現として確立されているのであまりそうでもないのであろう。またちなみに、上の英文の場合には冗談が含まれているわけである。  参照文献  ホーム


observe (動)
 "Some aspects of Etruscan art are very modern," the institute's director Alberto di Mauro observes, while pointing out three Small Warrior Statues (ca. 550 BS.). "Even with these soldier statues, we see clear affinities with the stylization of modern sculptors like Alberto Giacometti or Marino Marini." (JT 05-11-24, 15)
 「エトルスカの美術はある面でとても現代的です」とこの会館の館長 A. マウロ氏は3点の 「小さな兵士の像」 (紀元前 550 年前後) のことを指しながら述べる。「これらの兵士の像にあってすら、アルベルト・ジアメッチやマリノ・マリーニといった現代の彫刻家による様式化との間に明瞭な親和性が認められるのです」

▼ 「 (考え、意見を) 述べる」

  やや文語的な表現。 ex. He observed that the government should take the necessary measures immediately. 彼は政府は必要な手段を直ちに講ずるべきだと述べた (KLM1) なお用例として、 as 1 (副、接) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム


of 1 (前)
 Still, although I found no shortage of Tibetans who damned the Chinese, few criticized the roads. "We have to admit that only China could accomplish this," a farmer with a brown walnut of a face, astride a wheezing one-lung motor tricycle, told me as we waited more than four hours for a pick-and-shovel gang to clear a rock slide. "Our own government never did and never could." (NG 02-04, 24)
 だがやはり、そして中国人を悪く言うチベット人もまたまことに多かったが、道路のことを批判する人はほとんどいなかった。「中国だけにこれが作れたんだ。それは認めないと」 ゼーゼーと音の出る一気筒エンジンの三輪バイクにまたがった、茶褐色のクルミのような顔をした農夫が私に言った。われわれがとある落石を片付けるピッケル=シャベル隊の到着を 4 時間以上も待機していたときのことだ。「わしらの政府は絶対にやらなかったし、またやれもしなかったが」

▼ 「あたかも 〜 のようである ... 」 ≪ 〜 of ... ≫ ( 〜 と ... はいずれも名詞相当語句)

  ここで "〜" と "..." とは同一の物を指しており、"of" がその 「同一性」 を表わす言葉 「等号」 になっている。そしてこれは 「隠喩」 (metaphor) のもっとも基本的な姿であるといえる。 ex. a mountain of a wave 山のような波 (KNC6)  こうした取り合わせの奇抜さが隠喩の生命である。
  隠喩は、実際上は同一物でなくたんに類似物であるにすぎないものを、あたかも同一物であるかのように表わす。しかしかしここでたとえば "a face like a walnut" などとでも言えば "like" がその類似性の明示になって、これがすなわち明喩 (simile) であることにある。
  ちなみに "of" のこの用法は文法上で 「同格」 (EGW 420) と呼ばれる。そしてたとえば that idiot of a salesman あのセールスマンのばか (ORE1) などもこの用法に属する。ここでも "〜" と "..." とは同一であると言っている。しかしこのように両者の組み合わせがとくに違和感、ちぐはぐ感を生じさせないとき、それは隠喩にはならないわけである。
  なお、隠喩はもとより詩の言語でもあるが、散文における隠喩に特化した詳しい論述はたとえば佐々木高政氏の著書に見られる (SSK 184-188 ほか) 。中から一つ引用しておきたい。"A child is an island of curiosity surrounded by a sea of question marks."  (ここでは "is" が上記の同一性を伝える 「等号」。ちなみに 2 つの "of" は 「構成要素」 の "of" であってこれらは隠喩とは無関係。) なお用例として、less 4 (副) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム  || ADDENDA 


of 2 (前)
 "For a year I tried to get his support for a plan of action, to build 20 new high schools, to make a reality of what had been promised. He had no interest, and when I pushed he accused me of wanting to build schools so I could become president myself," said Buteau, who joined Aristride's Cabinet when the president was restored to power in 1994. (JT 04-12-03, 17)
 「一年間にわたって、私は実行のプラン――高校 20 校を新設して約束されていることを現実のものとする――について彼の支援を求めたのです。彼は関心がない様子でした。私がなおも説得をつづけると彼は私のことを、自分自身が学校長になれるように学校の新設を望んでいる、と非難するのでした」 1994 年にアリスティド大統領が権力の座に返り咲いたとき同大統領の閣僚であったブイヨ氏はこのように述べた。

▼ 「 ... から 〜 をこしらえる」 ≪ make 〜 of ... ≫ ( 〜 と ... はそれぞれ名詞相当語句)

  ここでの "of ..." は 「原材料、構成要素」 をあらわしており、すなわち "out of ..." にも通じる。一般に "of" を何となく 「の」 と訳すと 「所有」 と紛らわしくなることがあるので要注意。上の英文の場合、「約束されていることの現実の姿」 をこしらえるのではなくて、「 約束されていることを現実のものに変じさせた姿」 をこしらえるのである。 ex。make a teacher of one's son 息子を教師にする(KGR2)  参照文献  ホーム


of 3 (前)
 And some historians dismiss the notion that military experience, in and of itself, grants lawmakers wisdom concerning war and peace. "Just because somebody in the 50's got drafted for two years and spent 18 months as a typist at Fort Dix doesn't necessarily give you any particular insight into issues of national security, " said Dennis Showalter, professor of history at Colorado College. (NTW 06-06-25, 2)
 そして一部の歴史家たちは、軍隊での経験がそれそのものとして、またおのずからして、立法府の議員に戦争と平和に関する知恵をさずける、といった考え方に否定的である。「ある人が現在 50 代で 2 年間兵役に服して 18 ヶ月間フォート・ディックスでタイピストとして過ごしたことがあるからといって、それが必ずその人に国家安全保障問題への特殊な洞察力を持たせるもとになる、などと言えはしないでしょう」 コロラド大学の歴史学教授 D. シュウォルター氏はこのように言う。

▼ 「ひとりでに」 ≪ of itself ≫

  すなわち 「外力が加わることなく自動的、自然的に」 である。これも "out of ..." に通じる (前項目)、と考えると理解がしやすい。ちなみに "in itself" が事柄そのものの性質 (静的) を述べているのに対して、"of itself" は事柄に起こりうる変化 (動的) を問題にしている、と言うこともできるのであろう。 ex. The door opened of itself. ドアはひとりでに開いた (ORE1)  参照文献  ホーム


of 4 (前)
 Chartoff said an untold number probably will be found dead in swamped homes, temporary shelters, or even in the streets once the water is drained from New Orleans, which could take a month or more." // "I think we need to prepare the country for what's coming," Chertoff said on "Fox News Sunday." // "It is going to be about as ugly of a scene as I think you can imagine." (JT 05-09-06, 1)
 チャートフ氏は、ニューオーリーンズからひとたび排水がなされれば ―― 1 ヶ月以上がかかりかねないが―― おそらく非常に多数の人々が水没した住宅、仮避難所、あるいは路上にすらも死者となって発見されることであろう、と述べた。 // 「われわれは国家にたいして来るべき事態の準備をさせる必要があると思います」  『フォックス日曜ニュース』 で同氏は語った。 // 「これはほとんど光景として、われわれの想像のできるかぎり、と思われるほどの醜悪さになろうとしています」 ――英文中の untold については untold (形) の項目、 take については take 1 (動) の項目を参照。 

▼ 「 〜 として (は) ... である 」 ≪ ... of 〜 ≫ ( ... はなんらかの形容詞、〜 は名詞相当語句)

  例の有名な "It's very kind of you to help me." お手伝いくださってありがとうございます (KLM1) といった決まり文句 (択一問題の常連) において、その "of" はいったい何ものなのであろうか。 これについて、KLM に 「 ... 行為や状態の主体者を示して」 とされる一つの意味項目が立てられていることをまず知っておきたい。 ex. It was foolish of him to lie to the police. 警察にうそをつくとは彼も愚かだった (KLM1) 
  さてそこで、上の英文の当該箇所はこれに並行した構文形式であるといえる (「これこれするとは」 の部分は存在しないが)。つまり be 動詞の補語はあくまでも "about as ugly" であるし、"of a scene" (状態の主体者を示す) はあくまでも文内の副詞的な存在である。かりに "ugly" が "scene" にかかるように訳しても (「醜悪な光景」) 一応の意味は通る。しかしそれでは正確な訳し方になっていないことになる。  参照文献  ホーム  || ADDENDA 


of 5 (前)
 Last year the Los Angeles Times reported indignantly that while the Bill & Melinda Gates Foundation was busy saving lives from malaria, Africans continued to die of other causes. A more serious left-wing argument is that important social goals shouldn't have to rely on the charity of some corporation. (TE 08-08-11, 52)
  昨年のことロサンゼルス・タイムズは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団はマラリアから人命を救うのに忙しいようだがアフリカでは依然として人々がマラリア以外のいくつもの理由で死に続けている、と腹立たしげに報じていた。またより辛らつな左翼的議論は、およそ重要性のある社会的目標は企業家の慈善に依存せざるをえないようであってはならない、というものである。

▼ 「 〜 によって死ぬ」 ≪ die of 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  " 〜 ”のところにしばしば病気の名前が入る。 ex. die of cholera コレラで死ぬ (KGR2)  つまり "from 〜 " でもよいところであるが、こちらの方がより公式的。ちなみにドイツ語の前置詞の用法に 「死因の "an"」 があってかなり有名らしいが、それなら英語のこれは 「死因の "of"」 であるといえる。  参照文献  ホーム


of 6 (前)
  Bankers realized that, as in Thailand and Indonesia, the private sector in South Korea had unsustainable levels of debt, and they stampeded for the hills. Within weeks, South Korea was nearly emptied of hard currency and went begging for an International Monetary Fund (IMF) bailout.   (TE 10-05-17, 52)
  タイ、インドネシアにおけると同じく、韓国の民間部門は支えきれないほどのレベルの負債を抱えている、と銀行筋は気付いた。そして一斉に安全地帯へと逃げ出した。数週間もせぬうち韓国はハードカレンシーが枯渇する事態となった。そして国際通貨基金(IMF)の救済を願ったのである。

▼ 「 〜 を奪う」 ≪ of 〜 ≫( 〜 は名詞相当語句)

  "of" の「分離、離脱」を表わす用法。次の用例がもっとも有名であるけれども。 ex. deprive a person of his money 人から金を奪う (KNC6) なお上の英文の "empty" は、「 或る個所を(或るものが)空っぽの状態にする」、という動詞。  参照文献  ホーム  || ADDENDA 


off (前)
 We live off the international community -- of Somalis," Deni answered with a chuckle. "That is where all the money in the country comes from." There are more than a million Somalis living and working throughout the world, a diaspora accelerated by the disorders of the nineties. Dutifully conscious of their obligations to family at home, these expatriates send back as much as 700 million dollars a year, "20 million dollars a month into Mogadishu alone, says Deni. (NG 02-07, 60)
 「われわれは海外にいるソマリ族のコミュニティに頼って生きているのです」 デニ氏は含み笑いをしながら答えた。「それこそがこの国にあるすべての金銭がもたらされる源泉なのです」 世界のいたるところに百万人以上ものソマリ族の人々が生きて働いている。1990 年代の動乱によって加速化された国外移住に従った人々である。故国にいる家族を義務感ゆたかに思いやり、これらの移住者たちは年額にして 7 億ドル ――デニ氏の言うところではモガディシュ市にだけで月額 2 千万ドル―― を送り返してきているのだ。

▼ 「 〜 を頼って」 ≪ off 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  「依存」 をあらわす (TGE3) とされている用法である。 ex. live off bread and water パンと水だけで生活する (TGE3) ただし用途が限られていて、「dine, eat, live などと共に」 (ORE1) となるようである。  参照文献  ホーム


office (名)
  President Akayev has sometimes used Soviet methods, muzzling critical newspapers and harassing and arresting political opponents or disqualifying them from seeking office. (NG 02-02, 117)
 アカイエフ大統領はソビエト流の手法を用い、批判的新聞の言論を封じ、政敵を不当に干渉し、さらには逮捕し、あるいは彼らが公職を求める資格を剥奪する、などを行なった。

▼ 「官職」

  より詳しくは、"an important job or position with power, especially in government" (LGM4)  たとえば、 ex. the office of President 大統領職 (KLM1) 参照文献  ホーム


often (副)
  Johnny often managed to read a book as he rode. I tried this, but after an hour the camel's swaying gait made me feel sick. If I read, I couldn't concentrate on my camel. The clever animal sensed this and would strike off on his own line, more often than not diametrically opposed to the direction in which the caravan was heading. (NG 02-12, 64)

 ジョニーは時折、騎乗しながら本を読むことをうまくやってのけた。私もそれをやってみた。しかし一時間もするとラクダの蛇行する歩きぶりのため気分が悪くなった。私は本を読んでいるとラクダに集中ができなかった。すると賢いこの動物はそのことを察知した。そして自分勝手な進路を進むのだった。また非常にしばしば、それはキャラバン (隊商) が目指している方角と真っ向から違う方角になるのだった。 ――英文中の would strike off については would 1 (助) の項目を参照。

▼ 「大抵の場合に」 ≪ more often than not ≫

  あるいは、「頻度は 50% 以上」 とも KNC には記されている。これなら文字通り (?) に近いが、むしろ 緩叙法 (実際の意味はもっと強い) の一種ともいえそうである。 ex. You can find him in his office more often than not. 彼はたいてい事務所にいますよ (KNC6)  かりに空所補充問題として出されるとこれは知っておりさえすれば出来る。知らないとまず難しいのではないだろうか。  参照文献  ホーム


on 1 (前) 
  Shoppers also come seeking just about any previously banned book, an interest not lost on publishers. As the bright red label on the cover of “Ali and the Jews” reads, “the printing of this book was prohibited under the previous administration."// Below are five currently popular titles that might well have led to jail time for a reader -- or seller -- less than a year ago. (NTW 03-12-14, 4)
 客たちはまた、以前には禁じられていた書物――ほとんどあらゆる書物である――を求めてやってくる。つまりそうした関心がまだ失われないでいるわけで、これは出版社には有り難いことといえる、『アリとユダヤ人』 の表紙の上の鮮やかな赤のラベルに次の言葉が見られる。「本書の印刷は従来の政府のもとでは禁じられていたものです」// 以下は現在人気を集めている 5 点の書物だ。これらはかりにまだ一年も経たない以前ならおそらく読者が――または販売者が――懲役刑になっていたことであろう。 ――英文中の ... reads については read (動)の項目を参照。

▼ 「 〜 にとって災難なことに」 ≪ on 〜≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  これは 「不利益」 (TGE3) を表わすとされている用法。「 〜 にとってマイナスを及ぼすような形で」 ということである。 ex. He died on us. 彼に死なれた (TGE3)
  上の英文のこの箇所を「出版業者についての(たいしての)関心」 と取ることは誤りになる。実は関心の対象は 「以前には禁じられていた書物」 なのであるがその点のことは触れられていない。しかしとにかくもそうした関心が 「出版業者にダメージを与えつつ」 失われてしまった、といった事態に言及しているのである。なお、説明の補強のために文法書にあった例文をいま一つ挙げておきたい。 ex. She shut the door on me. 彼女はドアを閉めて私を中へ入れてくれなかった(EGW 424)  参照文献  ホーム  || ADDENDA || 来信


on 2 (前)
現在文例を模索中。

▼ 「 〜 に面した」 ≪on 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

ex. He has a store on the main road. 彼は本通りに店を持っている (TGE3) 択一問題向きといえる。ちなみに シェイクスピアの出生地はイングランドの Stratford-on-Avon であるが、これは 「Avon 河畔の Stratford」 であって "on" が当面の用法である。 なお用例として、clearing (名)over 4 (前) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム


on 3 (副)
  On the balmy summer evening when I rode the C-2A Greyhound mail plane out to the "Enterprise", the whole idea of an "enemy" sounded fantastic. But just a few days after my cruise the Big E steamed through the "ditch" --that's sailor slang for a canal, in this case the Suez-- and on toward the Arabian Sea. Just a few months later the carrier was launching strikes against Afghanistan. (NG 02-01, 114)
 その心地よい夏の日の夕刻、私が C-2A グレイハウンド郵便配達機に搭乗して空母エンタープライズへと出向いたときに、「敵」 といった概念はそもそもが現実離れしている、と感じられていたものだ。ところが私のその旅のわずか数日後、この 「ビッグ E」 は 「溝」 ――これは 「運河」 をあらわす水兵たちのスラング、ここではスエズ運河―― を通り抜け、さらにアラビア海へと航行を続けた。そのわずか数ヵ月後、空母はアフガニスタンに向けて攻撃機を飛び立たせることとなるのであった。

▼ 「さらに続けて」

  進行の継続をあらわす。 ex. We hurried on.. われわれは急ぎ続けた (KDS1)  参照文献  ホーム



 call on

 do in on

 let on

 take on


one 1 (代) 
  In an off-record conversation three weeks before he died in the car bomb attack on Aug. 19, Sergio Vieiera de Mello, the United Nations envoy here, said he considered his mission one of persuading Mr. Bremer to trust the Iraqis to rule themselves during the transition to a new state. (NTW 03-10-05, 4)
 当地国連公使 S. V. メロ氏は彼が 8 月 19 日の自動車爆弾テロで死亡するよりも 3 週間前のオフレコの談話の中で、自分はみずからの任務を新国家への移行期間中イラク国民に自治を委ねるべくブレマー氏を説得することにあるものと考えている、と述べていた。

▼ 「それ」

  文内に現われている名詞 (可算名詞) にたいして再度の言及をするときに用いる。ex. a right answer and a wrong one.(ORE1)
  ところで、上の英文の当該個所は 'that of persuading Mr. Bremer to trust ...' であったとしてももちろん合文法的である。ではこうした両者の違いは何になるのか、を考えてみよう。実はこの "one" と "that"の対立は、"a + 名詞”と "the+ 名詞" の対立に並行することである。すなわち、"a" の 「種族への帰属」 の用法 ("Can a boy do that?" "No, but a man can."" --ARK 72) ( a 1 (冠) の項目を参照) と、"the" の 「限定、後方照応」 の用法 ("The book I borrowed from her is very interesting." --YSI 134-135) の対立であることになる。
  当面は 'of persuading ...' という修飾句がその 「限定、後方照応」 を実行している。しかしそれにもかかわらず "one" (冠詞なら "a") が択ばれていて "that" (冠詞なら "the") が択ばれていない。つまり、"his mission" というものは "persuading Mr. Bremer to trust ..." という 「種族」 に属する ("mission" にもいろいろありうるけれども) 、と述べている。"his mission" はすなわち "persuading Mr. Bremer to trust ..." (他ならぬ)、と述べているのではない。ということに他ならない。
  また、これはつまりこの 「限定、後方照応」 が "the" を択ばせる 「十分条件」 を構成していない、ということでもあるが、この事柄については別途 the 3 (冠) の項目で述べているところをもあわせて参照願いたい。 こちら の末尾をも参照。) なお用例として、 only 2 (副)reach (動) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム  || ADDENDA


one 2 (代)
 Then, nearing the summit, a sudden miracle -- a luminous egg yolk peeped through ruffled clouds, spreading golden fluid through the heavens. Climbers halted to savor the moment. Some applauded. Others whipped out cell phones, describing the scene forloved ones back home. Elated, possibly from oxygen deprivation, I called my brother Dave in Seattle. (NG 02-08, 32)
 すると、山頂の近くまで来て突如奇跡が起こった。波立つ雲の間から光り輝く卵黄が姿をのぞかせた。そして空一杯に黄金色の流体を繰り広げたのだ。われわれ登山者は歩みを止めてこの瞬間を味わった。ある者は拍手した。ある者はケータイを取って実家の親族にこの光景を話した。私もなんだか舞い上がり ――もしかすると酸素希薄のためだ――、シアトルにいる弟のデーブを呼んだ。

▼ 「親族、身内」 ≪loved one ≫

  この "one" はもちろん 「人」 をあらわしている。しかし形容詞によって範囲が限られているのでいわゆる 「世間一般の人」 の "one" と同じではない。そこで TGE にはこの用法のために単独の項目が設けられている。 ex. my sweet one 親愛なる人 / little ones 子供たち (TGE4)  また、次は英英辞典にあった例文。 ex. Relatives need time to grieve over loved ones they have lost. (OAL6) (この relative は 「親族」 ――これらでみるところ、この "one" は 「いとしく感じうる」 対象に用いられやすいようである。
  ところで偶々気づいたことだが、実は調べた他の辞書ではこうした "one" が取り上げられていなかった。またその点は文法書の EGW と YSI においても同じ。ARK 53 に一例のみの言及がある。文法書の場合、これはたんなる語法の問題であるので、といった立場があると想定ができなくもない。しかし英和辞典においてそれは言えない。すなわち、ここはやはり TGE ならではの革新となっているわけである。  参照文献  ホーム  || ADDENDA


one 3 (代)
 I for one do not believe that Europe is ready for complete integration. I lack faith in a controlling entity run by a group of unelected commissioners and a parliament that cannot initiate primary legislation or even decide where to meet. (NG 02-05, Forum)
 私見を申しますが、ヨーロッパには完全な統合に向けての体勢がととのっている、と私は考えていません。選挙を経ずして決められる委員の集団によって運営される一個の存在 (欧州委員会) にたいして、そして率先して立法措置を開始することが出来ず、みずからで開催地を決めることすら出来ない議会 (欧州議会) にたいして、信頼を置いていないのです。

▼ 「私個人としては」 ≪ I for one≫

  "for one" の部分がイディオム。「一例として」 (KDS1) 「一つの例だが」 の意味である。実際上つねに "I" に付帯して用いられる (TGE4) ので、上には "I" を加えた形で記しておいた。次のようにコンマが入る場合もありうる。 ex. I, for one, don't like it. 私 (としては) 好かないほうだ (KNC6)  参照文献  ホーム


one 4
 The Bush team destroyed the Iraq regime in three weeks and has not persuaded Israel to give up one settlement in three years. To think American can practice that sort of hypocrisy and win the war of ideas in the Arab-Muslim world is a truly dangerous fantasy. (NTW 04-01-18, 7)
 ブッシュ氏の一党は 3 週間のうちにイラクの政権を破壊しつくした。そして 3 年間のうちにイスラエルにたいして、ただの一つの入植地の放棄にも同意をさせないでいる。アメリカがこうした種類の偽善を実行し、それでなおかつアラブ・イスラエル世界において思想の戦争に勝利することが出来る、と考えることは、真に危険な幻想である。

▼ 「一つすらも」

  上の英文の場合センテンスには 「すらも」 にあたる意味が含まれているが、それは何かの単語 ("even" などの) によって表現されてはいない。このようなことは "one", "a single" のような 「単一」 を表わす形容詞や、"the least" のような最上級の形容詞のあるセンテンスでよく起こりうることである。 ex. I never said a word. ひと言も言わなかった (KNC6) (辞書ではこの事柄はとくに言及されていない。この例文は冠詞 "a" のところで偶々見かけたもの。)  参照文献  ホーム


one 5 (代)
 Yet $4 gas turned out not to be the end of the world. Although it was devastating for some people -- and it surely accelerated the plunge into recession, which is affecting everyone -- Americans adjusted more easily than one would have thought possible. And they kept on adjusting, even as the price of oil plummeted. (TE 08-12-22, 60)
  しかしガソリン価格が ( 1 リットルあたり) 4 ドルになっても、それがすなわちこの世の終わりにはなりはしなかった。これは一部の人々にとって壊滅的であったし、さらにこれによって不況への急落が加速化されたこと ――その影響は現在あらゆる人々に及んでいる―― 、これもまた確かだ。しかしわれわれアメリカの国民は、可能であろうと一般に考えられていたであろうよりもさらに易々とこの事態に馴染んだ。そして、石油価格が (逆に) 急降下を示したまさにそのときも、国民はそれに馴染むのを止めはしなかったのである。 ――英文中の even as については even (副) の項目、を参照。

▼ 「われわれ、人々」

  世間一般の人を指す。イギリス語法で文語的。今日では "you", "they" にくらべて使用が後退している。(これらを 「総称人称」 (YSIC 314) と呼ぶそうである。なるほど。一、二、三人称にわたるので。)  ex. One must do one' best in everything. 人は何事も最善を尽くすべきだ (KLM2)  参照文献  ホーム  || ADDENDA



 excuse oneself

 find oneself

 help oneself to 〜

 lend oneself to 〜


only 1 (副)
 In Ningxia Autonomous region I passed through Xingwuing, a desert village whose residents only received good cell phone coverage if they climbed the local Ming Dynasty fort. They stood atop the faded ramparts, dialing furiously, gazing into the distance as if searching for invaders.(NG 03-01, 23)
寧夏回族自治区で私は砂漠の中の小さな村、 Xingwuing を通り抜けた。そこでは村人たちはこの地にある明朝時代の砦に登ることによってのみケータイに良好な送受信が得られるのだった。彼らは色あせた城塞の上に立ち、猛然と電話番号を入力し、そしてあたかも侵入者を探りでもするように遠方を見つめるのである。

▼ (文内での位置について)

 副詞の "only" はそれが修飾する語句のすぐ隣りに現われるとは限らない。むしろ、 「最も多く置かれる位置は (本) 動詞の直前」 (SRH2) なのである。つまり論理的にもっとも期待される場所に現われず、文 (節) の中心部が選ばれることが多い。この点は英文解釈において役に立ちうる知識の一つと言えるであろう。 ex. A man can only have one wife at a time. 男は一度に 1 人の妻しかもてない (ORE1)
  上の SRH2 の記述ではこの語法のことがきわめて強調的に表わされている。しかし他方で多くの辞書ではこの語法が 「略式」 ないし 「口語的」 ということで示されている。けれどもいささかも崩れているわけではないので、これは結局 「こなれている」 に相当するのであるかと思う。なおついでながら、私はかってこの事柄を吉田健一氏 (往年の大英文学者) のエッセイを読んでいたときに学んだ (YSD 20-21)。ただ実はそこでは英文法というものがおちょくられているのであったが。  参照文献  ホーム  || ADDENDA  できるだけ英文の方を先にお読みください。






only 2 (副) 
 A small sample, perhaps, but one sufficient, upon perusal, to suggest that papers written to order are just like the ones students write for themselves, only more so -- they're poorly organized, awkwardly phrased, thin on substance, but masterly in the ancient arts of padding and stating and restating the obvious. (NTW 06-09-10, 1)
 小さなサンプルだ。そう言ってよいだろう。しかしよく読むならば、次のことを感じさせるのに十分なサンプルである。すなわち、およそ注文を受けて書かれるレポート類は学生たちが独力で書くレポートにまことによく似ている、と。いや残念ながら、似ているどころではないのである、と。つまり、それらは構成が下手くそで、文章がぎこちなく、内容に実質が乏しい。しかしわざと長々と引き伸ばしながら分かりきったことを繰り返し繰り返し述べる、というかの古式ゆかしい技法には長けているのである、と。 ――英文中の one sufficient については one 1 (代)、to order については to 1 (前)、the ancient arts については ancient (形) の項目を参照。

▼ 「残念なことに」

  「あいにく」 ともいえる。これは "only" があらわす意味としては特徴がある方であろう。TGE にこの意味のためにあえて一つ独立の項目が設けられていることが注目される。 ex. It will only make family matters worse. それはかえって家庭問題をさらに悪化させるだけだろう。(TGE3)  なお、上の英文にある "only more so" はほとんど成句と化しているような感じであるし、次の例の "only too" は成句としてt取り扱われている辞書が多い。 ex. It is only likely to happen. 遺憾ながらそれはよくあることです (SRH2) 参照文献  ホーム


only 3 (副) 
  Discovery of this rare diamond in the Democratic Republic of the Congo sparked high-level intrigue. Then the stone vanished, only to resurface in New York City. (NG 02-03, 02)
 コンゴ民主共和国でのこの稀有なるダイヤモンドの発見はハイレベルな密謀を生むこととなった。やがてこの石は姿を消した。そして結局、ニュ−ヨ−ク市に再び現われる顛末となるのだ。

▼ 「〜 である。そして結局  ...となる」 ≪  ...only to do≫ (  ...は内部に主語、述語動詞を含んでいる各種の形式、do は何らかの動詞の不定形)

  いわゆる「to 不定詞」 の副詞的用法 ――「結果」 、ないし 「成り行き」 を表わす。 to 2 (前) の項目を参照―― に付帯した形での "only" である。 ex. He worked hard to carry out his plan, only to fail. 彼は自分の計画を実行しようとけんめいに努力したが、結局失敗に終わった (TGE3) 「結果」 を強調しているが、「なんのことはない」、といったニュアンスである。  参照文献  ホーム


only 4 (接)
 Fuji-san, thrusting toward the heavens, said 51-year-old educator Yasuo Miyazawa from his hilltop school overlooking the mountain, "gives my students the courage to pursue things." // Only fear of Fuji's fury may run deeper than devotion in Japan's collective consciousness. Records show that since A.D. 781 the mountain has erupted at least ten times, with flaming skies and molten rivers. (NG 02-08, 39)
 天上を目指して突き立っている富士山は 「私の生徒たちに物事を追及する勇気を与えてくれます」 遠くにこの山を望む丘の上の学校で 51 才の教育者、宮沢康夫氏は言った。 // たがしかし、日本国民の全体の意識にあって帰依、崇拝を掘り下げた底に流れるもの。それは富士山の怒りにたいする恐怖心であるのかもしれない。西暦 781 年以来少なくとも十度、この山は噴火し、大空を燃えさせ、溶岩の川を流した、と記録は示している。

▼ 「だがしかし」

  これは接続詞。 先述のことについて 「修正・限定」 (KLM1) を施す用法である。 ex. He is a grown man, only a little bit childish. 彼は大人だが少し子供っぽいところがある (KLM2) / I would do it with pleasure, only Iam too busy. 喜んでしたいのですがあいにく忙しくて (KGR2)   参照文献  ホーム  || ADDENDA 



 if only


open (形)
 But there is also good news. Iraq is better off than many countries in the midst of a civil war: its income is relatively high, it has an educated populace and it can count on abundant foreign assistance if fighting ends. // Whether these factors will help to bring an end to the conflict in Iraq is an open question. What is no longer an open question, however, is the nature of the conflict. It is a civil war, not an insurgency. (NTW 06-07-23, 7)
 しかしまた、考えてみれば良い面の事柄もある。イラクは内戦のさなかにある他の多くの国々に比べれば豊かな方である。その所得水準は比較して高い。また教育をうけた国民大衆を有するし、戦闘が終了するならば外国からの豊富な援助を期待することもできる。 // これらの要素がイラクの紛争を終焉させるのに役立つことになるのか否か、それはいまだ答の出ていない問いである。しかしながら、もはや答の出ている問い、それは紛争の性質にかかわることだ。すなわち、これは一個の内戦であって、一個の暴動ではないのである。

▼ 「未決定の」

  すなわち 「(今後の) 情況次第による」 (KNE6)、というわけである。 ex. The match seems to be a very open one. 勝負は全く未知数だ (KNE6) 参照文献  ホーム



 or else


other (形)
 Hu is one major face of Taiwan's new politics. The other is his political associate Ma Ying-jeou, the big winner of the March 22 presidential election. Ma's victory is a landmark development that has the potential to not just change Taiwan but transform its fraught relationship with China. (TE 08-04-07, 52)
 胡氏は台湾の新しい政治の代表者になる人の一人だ。そして他のもう一人が、彼の政治的同僚、馬英九氏。 3 月 22 日の大統領選挙で大勝を博した人である。馬氏の勝利は画期的な出来事で、これは台湾を変えるだけでなく、緊張をはらんだ対中国関係をも変える可能性があることになる。

▼「他の一方」 ≪the other≫

  これは文法の問題、この "one" と "the other" のペアは。話し手 (書き手) の関心の対象が "one" と "the other" だけに限られているとき、つまり、これら以外のものは何も考えられていないときに用いる. ex. One or the other is wrong. どちらか (一方が) 間違っている (KGR2)
  すなわち "the" がこうした限定を言い表わしているわけで、かりにその同じ個所が "another" ( ← an other に由来) になっているとすると、この限定の働きが効かなくなってしまう。つまり、上の英文がかりに "Another is his political associate Ma Ying-jeou, ...." となっていれば、「新しい政治の代表者」 は 2 人の他にももっと存在する、と思われていることになる。 なお用例として、read (動)should 3 (助) の項目の英文をも参照。   参照文献  ホーム


ought (助)
 "It was something I'd never heard before, kind of a cross between a hawk and a baby animal," John said later. "I worked my way into a thicket and got close enough to see two tiny cubs wrapped up in each other's arms on the lip of a den. I thought I'd better leave because mama must be around somewhere and ought to be coming back." (NG 02-03, 90)
 「それは私がそれまでに耳にしたことがない声で、まあいわば、鷹と動物の子とがクロスされているようでした」 後になってジョンは話した。「私が茂みの中を分け入っていくと、ある穴ぐらの縁で2匹の小さい子熊がお互いの腕に抱かれるようになっているのが間近に見えるところにきました。それで私はこれは逃げた方がいい。母熊がどこかその辺にいるに違いないし、戻ってくるに違いないから、と思ったのでした」 ――英文中の worked my way については way 3 (名) の項目を参照。  

▼ 「これこれしそうである、するにきまっている」 ≪ ought to do ≫ ( do はなんらかの動詞の不定形)

  辞書の分類では 「蓋然性」 ということになる。つまり "ought" の第一義、「義務」 ではないわけである。 ex。He ought to have arrived by now. 今ごろはもう到着しているはずだ (KNE6) 参照文献  ホーム



 rule out


over 1 (副) 
  One afternoon West called us over to see one of the spiders he had collected. She was lying on her back as if dead. Then, with an eerie trans-like motion, her body began to swell and contract. (NG 96-9, 108)
 ある日の午後、ウエスト氏はわれわれのことをちょっとこちらまで、と呼び、彼が集めているクモの一匹を見せてくれた。クモは死んでいるように仰向けになっていた。それから、不気味な忘我の状態のような動きでその体が膨らみ、そして縮み始めたのだ。

  And then there are our children, who happily stand exposed in the public square, posting secrets on their Facebook walls, yet remain eternally elusive to the people who sleep in the next bedroom over.   (TE 10-07-12, 52)
  それにまた、われわれの子供たちのことがある。彼らはそれぞれの「フェイスブック」の壁面に秘密の事柄を書きつけて、いわば公けの広場で楽しげに曝し(さらし)者になっているのだ。しかしまた、お隣りの寝室、すぐここで寝ている人間には永遠に謎めいた存在であり続けているというのに。

▼ 「こちらに (そちらに)」

  空間的な移動を表わす。ex. Come over to me. 私のところへ来なさい (KNC6) 教室ではこの点を承知していない人が多いが。なお用例として、 calling (名) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム


over 2 (副) 
  "We committed years and resources to this cause," Mr. Bush said of the postwar rebuilding. "And that effort has been repaid many times over in three generations of friendship and peace." (NTW 03-09-14, 3)
 「われわれはこうした大義のため、年月と資源とをつぎこんできたのです」 ブッシュ大統領は戦後における国家再建についてこのように述べた。「そしてこの努力は、 3 世代にもわたる友好と平和とによって幾倍もの大きさで報われているのです。」 ――英文中の cause については cause (名)の項目を参照。

▼ 「繰り返して」

  この "over" はテストで出してみたくなるのではないだろうか。 ex. Go back and do it over. 戻ってやり直せ (KDS1)  参照文献  ホーム


over 3 (副)
 The new team is expected to mostly comprise players left over from the baseball club created through the planned merger of the Orix BlueWave and Kintetsu Buffaloes in the Pacific League, they said. // Rakuten plans to establish a company that will operate the club, according to the sources, and will apply for membership to Nippon Professional Baseball. (JT 04-09-17, 1)
 新しいチームは主として、計画中のパ・リーグ、オリックス・ブルーウエーブと近鉄バッファローズの合併によって生まれる球団に積み残された選手たちによって構成される見通しである、と伝えられる。// 楽天はこの球団を経営するために新会社を設立し、日本プロ野球組織にたいして参加を申請する予定である、と情報筋は伝えている。

▼ 「残って」

  これもテスト向きかもしれない。 ex。I paid my bill and have several pounds over. 勘定を払ってまだ数ポンド余っている (KGR2) 参照文献  ホーム


over 4 (副)
 Emine Bicer is afraid to leave her family to visit her hometown on the Black Sea, her son Sakir tells me. I've joined them for breakfast in the middle-class neighborhood of Goksu Anadoluhisari on Istanbul's Asian side. "She thinks an earthquake might knock this building over while she is gone," Sakir tells me, (NG 02-10, 120)
 母は黒海に沿った故郷の町を訪ねるために家族のところを離れるのが怖いのです、と息子のサキアさんは私に言う。イスタンブールのアジア側、ゴークス=アナドルヒサリの中流住宅街で、私は彼らと朝食を共にしたことがある。「居ないあいだに、もしかして地震があってこの家を倒してしまうのではないか。そう思うんですね」 ――英文中の on the Black Sea については on 2 (前) の項目、neighborhood については neighborhood (名) の項目を参照。

 ▼ 「ひっくり返して」

  この意味は動詞の意味の中にも含まれている場合がある。 ex. Turn the page over. ページをめくりなさい (KLM2)  それなら問題ないのだが、しかしそうでない場合が要注意かもしれない。。 参照文献  ホーム


over 5 (前)
 Detoxification has existed in India for thousands of years and has been a fringe interest in America for about 50 years. Over the past decade, this method of cleansing the body to speed up healing processes has been gaining momentum through an array of detox diet kits, books, Web sites and programs. (JT 05-07-26, 14)

 「解毒」 はインドでは数千年間わたって存在し、またアメリカにおいてもこの約 50 年間たんに副次的にであるが関心がよせられていた。そしてこの十年ほどの間、治癒の進捗のスピードアップのために体内を洗浄するというこの施術は、「解毒」 ダイエットセット、案内書、ウェブサイト、そのために開かれるコース、など一連のものが出揃って一段と勢いを得ている状態である。

▼ 「 〜 の期間中」 ≪over 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  すなわち "during 〜 " と同じである。したがってもしも上の英文の例を 「 〜 以上にもわたって」 と訳すとすればそれは誤りである。しかし教室で経験するところこの点が意外にも徹底されていない。実はこの意味を表そうとする場合、"during" よりむしろ "over" の方が多く使われるように思うが。 ex. She did it over the vacation. 彼女は休暇の間にそれをした (KNC6)  なお用例として、challenged (形)leg (名)owe (動)sacrifice (名)の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム  || ADDENDA 


 over time


owe (動) 
  Last week, board members were angrily saying that they had no idea that Mr. Grasso had been owed $48 million over the next four years, in addition to the $139.5 million lump-sum payment he took in deferred compensation, savings and retirement benefits a week earlier.// Unfortunately for their reputations, those payments had been spelled out in the employment contract with Mr. Grasso that the board had authorized only weeks earlier. (NTW 03-09-14, 3)
 先週のこと理事会の理事たちは、グラッソ氏に今後 4 年間にわたって 4800 万ドルを受け取る資格がある――その一週間前に受け取った給与未収金、預け金、退職手当金の一括払い 1 億 3950 万円の上乗せとして――、とは思いもよらなかった、旨を腹立たしそうに申し立てていた。// しかし一同の評判のためには残念なことながら、それらの支払いのことはそのわずか数週間ほど前に、理事会が確認を行なったグラッソ氏との雇用契約書の中に謳われていたのである。 ――英文中の over the next four years については over 5 (前) の項目を参照。


▼ 「 〜 は ... を受け取る権利を有している」 ≪ 〜 be owed ... ≫ ( 〜 は権利者である人、... はその権利の対象であるもの)

  これは "owe" 「(義務、債務を) 負う」 という動詞を用いた受動文である。われわれの日本語にはこの権利義務関係を 「負われる」 といった受動文で表わす習慣がないけれども。
  さて、ここで注意するべきは 「債務者」 のことである。この 「債務者」 は英語の受動文でなら "〜 be owed  ...by someone" のごとく "by" の後に組み込まれる筈のものだ。しかし当面のそれ (そうした someone は board members ないし彼らが運営する団体) は表現されていない。また一般にも、この "someone" はもし自明であるなら表現されない場合が多いであろう。(なおかりにこれを能動文にするなら "someone owes 〜  ..." という二重目的語をもつ第四文型になるところ。)
  英和辞典には "owe" のこうした受動文のことはとくに触れられていないのが普通である。しかしこの発想法は繰り返すが日本語にないもので、すなわちまさに英文読解上の難所になる。したがって KLM に次の書き換えの例が示されていることは貴重であると思う。ex. I owe her an apology. → She is owned an apology. 私は彼女におわびしなければならない(KLM1) (権利義務の対象はこのようにして行為(役務)でもありうる。) こちら の末尾をも参照。)  参照文献  ホーム


own 1 (動)
 Wal-Mart's detractors point to a trail of litigation over pinch-penny issues like unpaid overtime, and to a federal investigation into its use of poorly paid illegal immigrants as janitors. Wal-Mart insists that any problems do not reflect the culture of the company as a whole. “If there is valid criticism that comes from these cases, we will own up to it and make improvements,” said Ray Bracy, vice president of international corporate affairs for Wal-Mart. (NTW 03-12-07, 3)
 ウオルマート社の批判者たちは、無給超過勤務などの極度の給与切り詰め問題をめぐる訴訟の続発のこと、低賃金不法入国者の警備員としての雇用にたいする連邦当局の捜査のことを指摘している。ウオルマート側は、いかなる問題とても同社の全体としての経営姿勢を反映するものではない、と主張している。「そうしたケースに起因してのなんらかの正当性のある批判がもしおありなら、われわれはそれをお認めし、改善をいたします」  ウオルマート社の国際法人部副部長 R. ブレイシー氏はこのように述べた。

▼ 「 (不利なことを) みずから認める」

  ここでは自動詞として前置詞 "to" をともなっているが ( "up" は 「すっかり」 )、これは他動詞でもありうる。 ex. I must own (that) I am wrong. 自分が間違っていることを認めなければなりません (TGE3)  参照文献  ホーム


own 2 (形) 
  As misty as an autumn morning, the history of David Thompson eludes memory, even in his own country. Almost on his own this pathfinder filled in the empty map of early Canada. A prodigious explorer, he surveyed much of the Canadian-U.S. border, which threads Lac la Croix in the boundary between Minnesota and Ontario. (NG 96-5, 112)
 秋の朝霧の中のように、デイヴィッド・トンプスンの足跡は彼の母国においてすら人々の記憶のなかで朦朧としている。ほとんど自分一人の力で、この探検家は開拓期カナダの空白の地図に書き込みを施したのだった。驚異的な探検者であったこの人は、ミネソタとオンタリオ(カナダ)の境界をララクロア川に沿って横たわる、アメリカ、カナダ国境地域の大部分を調査したのである。

▼ 「助けを借りずに独力で」 ≪ on one's own ≫

 上の英文では当該部分は his own country とは無関係。つまりこのイディオムは場合によっては紛らわしくなるといえそうである。 ex. Can you finish the work on your own? その仕事をあなただけで仕上げられますか (TGE3) なお、この "own" の品詞は一般に形容詞 (の名詞的用法) とされているようなのでそれに従う。 なお用例として、pass (動) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム





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