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a 1 (冠) 
 "Our life is very simple. We don't think of a tomorrow. We don't save or collect things. But here we can do what we want. Freedom is the most precious thing." (NG 97-01, 114)
 「われわれの生活は非常に単純です。われわれはいわゆる明日、を考えません。貯蓄をしたり物を集めたりもしない。しかしここではわれわれは自分の好きなことができる。自由が一番大切なことです」

▼ 「 いわゆる一つの 〜 」 ≪ a 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  上の英文の "a tomorrow" は 「およそあらゆる 『明日』 と呼ばれるべき日 (どれでもよいがとにかくそうした日) の 「どれか一つ 」 を意味している。すなわち 「いわゆる」 に当たっているといえる。
  これは冠詞 "a" のもっとも基本的な用法の一つ、「一つの事物がある種族に属していることを漠然と示す類別化の用法」 (ARK, 72) である。 ( ――したがってここは "the" にならない。)  ex."Can a boy do that?" "No, but a man can." 子供にそれができるか」 「いや、できない。だが大人ならできる」 (ARK, 72)
  ただしもちろん、"tomorrow" は本来、これ自体として "a" を伴いにくい性質の名詞である。それでもあえてここに "a" が使われている。つまり 「種族への帰属」 がことさらに強く意識された形になっているわけである。もっとも、このような名詞と "a" の組み合わせは理解の混乱を招きやすいので、"辞書に載せられる可能性はあまりないと思われるのだが。 参照文献  ホーム  || ADDENDA 


a 2 (冠)
 Elsewhere, nearly 1,000 people attended a service in Shanksville, Pa., where a fourth plane crashed into a field on 9/11 after it had been hijacked by terrorists. // In New Orleans, New York firefighters aiding in the city's recovery held a service for their 343 comrades who died in the terrorist attacks. (JT 05-09-13, 8)
 また他方、「9・11」 の日にテロリストに乗っ取られた第四番目の航空機がとある原野に墜落したペンシルヴァニア州シャンクスヴィルでは、約 1000 人の人々が追悼式に参加した。// またニュオーリンズではこの都市の復旧作業に手を貸しているニューヨークの消防隊員たちが、テロリストの襲撃の結果殉職した 343 人の同志たちのための式典を催した。

▼ 「 とある一つの 〜 」 ≪ a 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  上の英文の "crashed into a field" の "a" であるが、これは前項目の場合にくらべると指示の対象がより特定的、より具体的である。すなわち、日本語の 「とある」 に当たっているといえる。(前項目と本項目でのこれら二つのの訳し方は当作者が考案して思いついたものであって、実はかなり満足しているのであるのだが、さて? こちら の末尾をも参照。)
  これは冠詞 "a" のもう一つの基本的用法、「一つの事物を未知のものとして紹介する導入の用法」 (ARK 72) である。 ex. Ther's a telephone call for you. きみに電話だよ (ARK 72) ちなみに、大学に提出される英文レポート、卒業論文などのタイトルは "A Study (of ... ) " のように "a" を使うのが常道であるとされている。"The Study" にすると何か威張った感じになるのを避けるためで、こうしたときの "a" もやはりこの用法に属していることになる。
  ところで、一般に墜落事故のニュースではこうしたフレーズは "crashed into the field" となっているのが普通だ。それがいま "a field" になっているが、これはやはりあの大事件の現場をあえて想起させたいためであろう。一種の {紹介、導入」 である。それほどに墜落の現場に寄せる思いが強い、ということになる。冠詞の "a" は、このような気分をほんのさりげなく表わす便利な装置である、とも言えそうである。
  ただしこした特例も辞書ではやはり触れられていない。しかしいま文法書 (安井稔氏) に照らしてさらに説明を補ってみると、そもそもこの用法は事物をあたかも (読み手にとっての) 「新情報」 であるごとく取り扱うもの (YSIA 146-154) 、である (「旧情報」 なら "the field" になる筈)。そして実はここでの "field" は本来ならば 「新情報」 にならない (墜落するのだから地面に落ちるのは当たり前)、しかしここには事柄に関する 「きわめて人間的な査定」 (YSIA 154) がある、と理解が出来るのである。
  なお、この英文にはいまひとつ "a fourth plane" というものがある。これも同じ論理で説明が出来そうである。しかしこの用法のことは用例をあらためて次の a 3 (冠) の項目で考えることにしよう。 参照文献  ホーム


a 3 (冠)
 A powerful storm pounded California for a second day, flooding freeways and desert roads, tossing boats ashore and triggering a rockslide that blocked Highway 1 on the central coast. (JT 04-12-31, 5)
 強力な嵐がカリフォルニアを襲って第二日目となり、高速道路や荒野の道路を浸水させ、船舶を岸に乗り上げさせ、山崩れを起して中央海岸に沿うハイウエイ 1 号を遮断した。

▼ 「またもう一つの 〜 」 ≪ a second ≫

  序数 "second" の前でありながら "a" が使われている ("the" でなくて)。これはちょうど "another", "yet another"に近い意味であるといえる。 ex. You will need a second pair of shoes. もう 1 足靴が必要でしょう (KDS1) 
 さて、話を前項目の線に戻そう。いま上の英文では 「嵐はもっと続いてさらに "a third day" があるかもしれない、ないかもしれないが」、といった状況が述べられている。すなわちカウントが、つまりまさしく 「紹介、導入」 のプロセスが、目下進行中なのである。 なお用例として,second (形) の項目の英文をも参照.  参照文献  ホーム


a 4 (冠)
Lewis died in 1809 before publishing a single word of the natural wonders the expedition recorded, and it was not until 1814 that Clark's map and edited journals were finally published. Though not a cartographic work in the modern sense, Clark's map conveyed a wealth of new information and further aroused in the nation a drive westward that would shape its destiny for the entire century. (NG 02-04, 97)
 ルイスは 1809 年、遠征が記録した自然の驚異についてただの一言をすら公にすることなく世を去った。そしてクラークの手になる地図と編纂された詳しい日誌がついに公刊されたのはようやくにして 1812 年のことであった。現代的な意味での地図作成術による製作ではなかったにせよ、クラークのこの地図は盛り沢山の新情報を伝えた。そして国内にあって、西部へと挑む衝動 ――この衝動がこの国のこの世紀全般にわたっての命運を決めた―― に一層の拍車をかけることとなったのである。 ――英文中の would shape its destiny については would 2 (助) の項目を参照。

▼ 「ただの一つですらも ( … でない)」

  上記の 「ですらも」 が暗黙のうちに ――つまり "even" などの言葉がないままに―― 含意される場合である。(「すらも」 であるから、当然それは否定や譲歩が述べられている環境である。)
  そしてその場合、そこに何らかの強意、強調が添えられていることが多い。上の英文では "a" と同じことをもう一度言い足している "single" がそれである。またそれはたとえば "not" のかわりに "never" を使う、あるいは語順を転倒させる、などでもありうるわけである。 ex. I never said a word. ひと言も言わなかった (KNC6)// Not a star was seen. 星ひとつ見えなかった (TGE4)  なお用例として、cream (名) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム  || ADDENDA 



 a third

 soa

 A is what B is all about


above (前)
  For more than six decades, Thailand's Buddhist majority has been remarkably unified under the country's King. Considered above politics, the 81-year-old monarch rarely comments on political matters and instead stands as a suprasymbol of Thai cohesion. (TE 09-04-27, 52)
 60 年以上にわたってタイの仏教徒の多数派は国王のもとで際立った統一ぶりを示している。政治を超えた存在との認識を受けながら、この 81 才の国王は政治問題にコメントを行なうことは稀で、タイ国の一体性の超シンボルとしての役におさまっている。

▼ 「 〜 を超越している」 ≪above 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

 それほどに程度が低くない、ということでもある。 ex. She is above telling a lie. 彼女はうそなど言わない (KDS1) 参照文献  ホーム  || ADDENDA


abroad (副)
 It's an important, even revolutionary, insight: Nations can enhance their own stability by taming diseases abroad. The catch is that public health improvements are difficult to implement in countries that are politically unstable or at war, as many of the world's most plague-afflicted nations are today. (NG 02-02, 26)
 それは重要で、革命的ですらもある識見だ。各国は広まっている伝染病の勢いを弱めることによって、国そのものの安定性を高めることが可能だ。ところが問題は、公衆衛生の改善は政情不安や戦乱をかかえた国々――世界でもっとも伝染病に悩まされている国々が今日その状態である――においては実行することが困難である、という点なのである。


 一般に "diseases abroad" はもちろん、「国外の (他の国の) 病気」 であることが多い。しかし上の文ではそうはならなくて、これは 「あちこちに広まっている病気」 である。つまり事実上、その国の国内で流行っている伝染病を指している形である。 ex. The rumor is abroad. うわさが広まっている (KGR2)  (なお、"abroad" は品詞を副詞と見るのが慣わしのようである。) 参照文献  ホーム


absent (形)
 Abstraction, absent religious conviction, is our instant access route to these icons, which are, however, fascinating for how they resist 21st-century Western eyes. Billowing robes and sinuous silhouettes against gold backgrounds form patterns on flat surfaces with luminous colors. (NTW 04-03-28, 8)
 抽象化の精神、没我的な宗教的信念がこれらの聖像にたいするわれわれの手っ取り早いアクセスの手段である。もっともこれらの聖像は、21 世紀西欧人の眼を寄せ付けぬその拒絶のあり方のゆえに魅惑的なのであるけれども。金色を背にした波打つ法衣や入り組んだシルエットが、明るい彩色の平らな表面にいくつもの模様を描き出している。

▼ 「放心状態の」

  すなわち "absent-minded" である。ex. He had an absent look on his face. 彼はぼんやりとした顔つきをしていた (KLM1) 参照文献  ホーム


account (名)
 When the inflow from precipitation and runoff is exceeded by the loss of water due to evaporation and transpiration and outflow down the St. Lawrence River, then the levels of the Great Lakes have nowhere to go but down. // Evaporation seems to be winning. By most accounts six of the warmest years on record in this region occurred in the past decade. That not only increased the rate of evaporation in the summertime but also raised it in the winter by depriving the lakes of their normal ice cover. (NG 02-09, 41)
 降水ならびに地表水の流入にたいして蒸発。蒸散、セントローレンス川への流出による水量減少が上回るとき、すなわち五大湖の水位は低下する以外はありえない訳である。 // だが、蒸発の側がずっと優勢の状態のようにみえる。大方の報告によるならば、この地域で観測記録上最も温暖であった年度を数えると、そのうちの 6 つがこの 10 年以内でのものになるという。そしてこのことは夏季における蒸発率の増大をもたらしたばかりではない。冬季に湖面から通常の氷の蓋を奪い去ることによってまたしても蒸発率を引き上げたのである。

▼ 「事柄の説明」

  あるいは 「事柄の報告」  上の英文のように傍に数字があると少し紛らわしい (かもしれない) ので注意。 ex. Three people gave three different accounts of the accident. 3 人の人はそれぞれ違った 3 通りの事故の説明をした (KLM1) なお用例として、fake 3 (動) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム


accountable (形)

  New Delhi's rich and poor are finally united, if only in their hatred for the Games' inept management and in their love for the event's one lasting legacy: an expanded metro system. It will take their combined effort to turn New Delhi's righteous anger into a sustained resolve to hold their leaders accountable. (TE 10-10-04, 56)
 ニューデリーの貧富の両層はようやくにして一体になった。もっともそれは、競技会の不適切な管理への憎悪、イベント唯一の永続的遺産である地下鉄網拡張への歓迎、といった点に過ぎないのだが。ニューデリーに見られるごくまっとうな憤怒の念を指導者層を説明責任のもとに置こうとする持続性ある決意に転化させるには、この両層の手を携えての努力が必要となるであろう。

▼ 「説明責任がある」

 「能力」、「権利」でなく「義務」を表わしている。 ex. I'm not accountable to you for my conduct. 私の行為に関して君に釈明する必要はない (TGE4)  なお用例として,concern 2 (名) の項目の英文をも参照.


across (副)
 Tom Stevens sits across from me at a cafe in a small town in upstate New York. He has a handsome face and a powerful build. But his ears are stubs tucked tightly to the sides of his head, and when he takes off his baseball cap, I see that his scalp, except for a thin strip, is a mass of scar tissue. (NG 02-11, 39)
 ニューヨーク州北部のある小さな町の喫茶店。 T. スティーブンスさんは私と向き合って座っている。彼はハンサムで、がっしりとした体つきをしている。しかし彼の両耳は頭の両側にしっかりと固定された物体なのである。そして彼が野球帽を取ったとき分かったことだが、彼の頭皮は細長い形の一部分をのぞいてすべて瘢痕 (はんこん) 組織の集合だったのである。 ――英文中の thin strip については strip (名) の項目を参照。

▼ 「 〜 の真向かいに」 ≪across from 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  "across" の目的語になるもの (上の英文ではおそらく "the table") が省略されている。 一般に "street" が省略になっている場合も多い。ex. We live across from each other. 私たちはお互いに向かい合った家に住んでいる (DS1)  なお、品詞は一応副詞にしておいた。 (英和辞典ではイディオムの扱いにされているので品詞は示されていない。)  参照文献  ホーム  || ADDENDA 


address (動)
 How can we make safer the food and water that animals consume? How can we dispose of animal manure without threatening the environment and the food supply? How can we ensure the safety of imported foods and foods handled in our restaurants and kitchens? // These are some of the big questions that still need to be addressed to minimize our risk of infection from foodbourne disease. (NG 02-05, 31)
 動物が摂取する食物や水はどのようにすればその安全度を高めることが出来るか? 動物の排泄物はどのようにすれば環境や食品供給への脅威を生じさせることなく処理することが出来るか? 輸入食品やレストラン、キッチンで扱う食品の安全性はどのようにすれば確保できるのか? // 食物に由来した病気への感染のリスクを最小限にとどめるためわれわれが依然として取り組まなければならない大問題の、うち一部のものがこれらなのである。

▼ 「取り組む」

  あるいは 「努力 (心) を傾注する」 (KGR2)  ex. The government must address the problem of unemployment. 政府は失業問題に取り組まなければならない (KLM1) (この語法の学習上での重要性は飛田茂雄氏 --TBTW 134-- によっても指摘されているところ。) 参照文献  ホーム


advance (名)
 To keep her customers happy, a karaoke bar girl in Campong Cham, Cambodia, puts up with intimate advances. Hired to sell beer, she may also later sell unprotected sex to supplement her meager salary. (NG 02-02, 35)
 お客の満足を途切れさせないように、カンボジア・ コンポンチャムのカラオケバーの女性は親しげな言い寄りにたいしてもじっと我慢している。ビールを飲ませるのに雇われているが、後で彼女は乏しいサラリーを補足するため性病無防備のセックスを売ることもあるかもしれない。

▼ 「女性への言い寄り」

  すなわち定義として、"= an attempt to start a sexual relationship with someone" (LGM4) これは小説などでは決して珍しくない表現である。 ex. make advances to a young woman. 若い女性に言い寄る (ORE1)  参照文献  ホーム


advised (動−分詞)
  There are many lessons the Rainbow Nation can draw from its recent wave of anti-immigrant violence. Chief among them may be that xenophobia is less about color than about resources, and that the government would be well advised to concentrate less on the black-white divide of the past than on today's chasm between the haves and the have-nots. (TE 08-6-16, 60)
  この 「虹色の国」 (南アフリカ共和国) がこのたびの移民にたいする襲撃の続発から引き出すことのできる教訓は多い。中での主要なものはおそらく次のことであろう。すなわちまず、反外国人思考は皮膚の色に関わるというよりむしろ富の分配のあり方に関わっている、ということ。そして、政府は旧来の人種間差別問題よりむしろ現今の富裕非富裕格差の問題に力を集中する方が望ましいのではないのか、といったことである。

▼ 「 … するのが賢明である」 ≪be well advised to do ≫ ( do はなんらかの動詞の不定形)

  すなわち、「次のことをするようにとの助言は、(客観的に見て) よい助言となることであろう」、と。 押し付けがましく聞こえない勧め方である。 ex. You would be well advised to consult a lawyer. 弁護士に相談なさったほうがいいでしょう (KLM2)  このように "would" (時間的な未来性のないただの推測) を添える形が一つの決まり文句になっているようである。  参照文献  ホーム


affair (名)
 Standing a short distance from the market is the city's best-known building Kochi Castle. Compared with some grand bastions around Japan, Kochi Castle is a dainty affair. But size isn't everything with castles. Kochi's castle is no latter-day concrete constructions, but thoroughly authentic, and it does manage to exert a statuesque grandeur even though its dimensions lean toward the pint size. (JT 06-11-24, 22)
 市場から短距離のところに立っているのが市内でもっとも有名な建物、高知城である。日本のあちこちのいくつかの大城郭に比べると高知城はこじんまりとした存在だ。しかしこと城に関しては大きさがすべてということはない。高知の城は最近になってコンクリートでこしらえたものでなく完璧に本物であるし、尺度はむしろ小型に属するといいながら、ものの見事に堂々たる威風を醸すのに成功している。 ――英文中の Standing ... is については be 2 (動) の項目を参照。

▼ 「もの」

  「事柄」 と違って有形的な、なんらかの実体があるものを指す。すなわち定義としては、 "= object" (LGM4) これは口語の用法とされている。ex. This new chair is a badly made affair. この新しい椅子ときたらお粗末なものだ (KGE2) 参照文献  ホーム


agreed (形)
  So, everyone's agreed. The minute President-Elect Barack Obama takes office, if not sooner, there must be a gigantic stimulus package of federal spending or tax cuts to get the U.S. economy moving again. (TE 08-12-15, 56)
 さよう、これは誰でもがひとしく感じているところであるが、次期大統領オバマ氏の就任と同時に ――かりにそれよりも前に、でないにせよ―― 、アメリカ経済をふたたび軌道にのせるための巨大な規模の財政出動、ないし減税を内容とした一連の景気刺激策が行なわれなくてはならない。

▼ 「意見が一致している」 ≪ be agreed ≫

  慣用句であるが、ここで主語になるのは意見を持つ人であって意見そのものではない。つまり "agreed" は 「同意している」 という形容詞 であって 「同意された」 という動詞の過去分詞 (受動) ではない。すなわち上の英文の "everyone's agreed" のところは "everyone is agreed" であって "everyone has agreed" ではないことになる。 ex. We are agreed that stocks will go down before long.まもなく株価が下がるということで意見が一致している (TGE4)   参照文献  ホーム



 half again

 then again


all 1 (形)
  It is not government and the state, with all its attendant intrigue and inevitable corruption, but enterprise and the amazing Russian people who will lead the country's full recovery after the dark years of the past. // Whatever they are told by overeager analysts and policymakers, whether in Moscow or the West, the world is with them and not against them. (JT 05--02-25, 20)
 暗い過去の年月のあとでこの国の全面的再生を先導するであろうもの、それは政治や国家――あれほどのひどい裏工作や不可避的腐敗が付帯する――ではない。むしろ企業とすばらしきロシア国民なのである。 // 彼らが過度に口うるさいアナリストや政策立案者たちに何を言われようと、またそれらが在モスクワであろうと在西欧諸国であろうと、世界は企業と国民を支持するし、世界は彼らを妨げることはないのである。

▼ 「かくも大層なる」

  "all" とはいうものの、これは 「全部、つまり排除されるものがない」 と言っているのではない。たんに 「なんとあれほどにも多い」 といった気持を表現しようとしている。いわば情緒的な用法であるといえる。
  英文和訳や翻訳を緻密に行なおうとすると、この表現は軽視できないのではなかろうか。しかし普通の英和辞典では上記の点のことは触れられていない。 【G4】 【L2】 ただ KDS には 「強意的」という意味項目が立てられいて、次の例文が載せられている。ex。You have all these books! こんなにたくさん本をもっているのか (KDS1) このように他の辞書と一味違った有益な記事が見られるのが KDS の大きな特色である。 なお用例として、be 4 (助)realization (名) の項目の英文をも参照。また、この項目と並行する内容のことを whole (形) の項目でも述べる。偶々その項目のための英文に同時にこの "all" の用例も含まれているのだが。  参照文献  ホーム  || ADDENDA 


all 2 (副)
  Across the street is Sean (Kevin Bacon), whose own broken family has been, for the moment at least, repaired. But at the edge of the crowd, in the shadows, is Celeste, all but invisible to the people around her, her voice drowned out by the music and cheering as she calls out to her young son. (NTW 03-10-12, 8)
 通りの向こう側にショーン(ケビン・ベーコン)がいる。彼みずからの破綻した家庭は、すくなくとも一時的に修復されたのだ。しかし群集の片隅に、人陰にかくれてセレステがいる。周りの人々にはほとんど気付かれず、幼い息子に呼びかけるその声も楽音と歓声とにかき消されながら。

▼ 「ほとんど」 ≪ all but ≫

  この二語の総体がまた一つの副詞に相当する。 ex. He is all but dead (KGR2)  ところで小さなことだが、前置詞 ‘but’を見出し語にする扱い方もあった (KNC6)。しかしこれはやはり "all" の方が中心ではないだろうか。なお用例として spare (動) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム  || 来信




 all along

 all the more


almost (副) 
 Though her interpretations will undoubtedly be debated, Joyce scholars say that Ms. Schloss's work is important because Lucia is pivotal to Joyce's work. But it is a biography that almost did not get published because of objections from Joyce's grandson, Stephen J. Joyce, the son of Joyce's son, Giorgio. Ms. Schloss said he had threatened a lawsuit if she quoted from material relating to James Joyce. (NTW 03-11-30, 8)
 シュロス女史の解釈が論議を呼ぶであろうことは疑いもない。しかしジョイス文学の研究者たちは女史の仕事は重要である、なぜならルーシアはジョイスの作品の鍵を握る人物であるから、と述べる。しかしながらこれは、危うくも出版されずに終わることを免れた伝記本なのである。ジョイスの一人の孫――息子ジオージオの息子スティーブン――の反対があったからだ。シュロス女史によれば、スティーブンはもしも女史がジェームス・ジョイス関係の資料から引用を行なった場合の訴訟の可能性をほのめかしていた、という。 ――英文の末尾にある if については if 3 (接) の項目を参照。

▼ 「もう少しのところで」

  "almost" のいわば否定を含んだ用法である。すなわちこの場合、「なりそうであったが実際にはならなかった (ならずにすんだ) 」 ことが表わされる。「大体においてそのようになった」 ではない。 ex, She was almost late for school. 彼女はもう少して遅刻するところだった (TGE3) なお用例として when (接)の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム  || ADDENDA


alone (形)
 If Loewy, Dodson, and Opitz seem extreme in their affection for dogs, they are hardly alone. Dogs are kept in 40 million U.S. homes these days, and Americans spend billions of dollars a year on dog food and dog health care. What then of this abiding affection of humans for dogs, and dogs of all stripes for humans? How and why did it start? (NG 02-01, 21-22)
 かりにロウイ氏、ダドスン氏、オーピッツ氏らの犬にたいしての愛が極端のように見えるとしても、彼らは断じて珍しいとはいえない。犬は今日、アメリカで 400 万戸の家で飼われ、アメリカ国民は毎年数十億ドルをドッグフードや犬のヘルスケアに費やしている。では、この絶えることなき愛着の情 ――人間の犬たちにたいする、またあらゆる犬種の犬たちの人間にたいする―― を、いったいどのように解釈したらよいのか? はたしてこの愛は、どのようにして、また何の理由で、始まったのであろうか?  ――英文中の hardly alone については hardly (副) の項目を参照。

▼ 「この当事者しかいない」

  「「他の人がいない」 ということであるが、日本語の 「ひとり」 はどうしても単数の人になってしまう。しかし "alone" は複数の人々であっても指示対象になりうる。この点は KLM でも注意が促されているとおりだが、おかげで教室などでは思わぬ思わぬ迷解釈が行なわれかねないのである。  ex. The two girls were alone when we got there. 我々がそこに着いたときにはその 2 人の少女だけだった (KLM2)   参照文献  ホーム  || ADDENDA



 let alone


along 1 (副)
  The deceased had been interred with an array of weapons and nine horses to serve him in the next world -- though the horses presumably had been killed before the huge grave was closed. With the horse skeletons were bronze bridle pieces. Another tomb she excavated yielded what seemed to be the remains of a carriage and even bells that would have jangled as the conveyance rolled along. (NG 96-9, 66)
 死者は豊かな武器類と来世で彼に仕えるべき馬 9 頭とともに埋葬されていた。ただしこの馬たちは、おそらく巨大な墓が封鎖される前に殺されものであろう。馬の骸骨とともにあったのはブロンズの馬ろくの品々である。また彼女が発掘したもう一つの墓からは一台の馬車の残骸らしきものが、そして車の前進にあわせて鳴り響いたと思われる鈴の残骸らしきものすらが出土された。

▼ 「前方に」

  この along は 「空間的な前進」 を表わしている。ex. She drove along. 彼女はどんどん車を走らせた (TGE3)  参照文献  ホーム  || ADDENDA 


along 2 (副)
 Carla Grissman, an American who has been working with the Kabul Museum since 1973 and saw the gold when it was first discovered, said she had known all along the gold was safe. // "The museum staff are the heroes," she said in an interview. “They kept it intact by keeping it dead quiet. (NTW 04-06-27, 8)
 カブール博物館で 1973 年以来研究に従事しておりその黄金の物件がはじめて発見されたときにもそれを見たというアメリカ人カーラ・グリスマンさんによれば、彼女はそれが安全であることをずっと知っていた、という。// 「博物館のスタッフは英雄です。彼らは黄金を完全に秘密のところに置いて無傷のままに保持したのです」

▼ 「はじめからずっと」 ≪ all along ≫

  この along はいわば 「時間的な進行」 を表わしていることになる。ex. The coat has been too small for him all along. その上着は初めから彼には小さすぎた (ORE1)  参照文献  ホーム  || 来信


できるだけ英文の方を先にお読みください。




Americans (名−複数)
 AS the House voted last week against the consolidation of media companies, Michael J. Copps, a Democratic commissioner at the Federal Communications Commission, appeared before the Senate Commerce Committee advocating the elimination of indecency on the airwaves. "Every day I hear from Americans who are fed up with the patently offensive programming coming their way so much of the time," he said, referring to televised shlock-o-rama as "a race to the bottom." (NTW 03-07-27, 1)
 先週下院はメディア企業の統合一体化にたいして不承認の評決を行なったが、その傍らで連邦通信委員会の M. J. コップス民主党委員は上院商務委員会に臨席し、電波にのせられる不行儀、下劣物件の排除を訴えた。「私は毎日のように、どう見たって目障りといえる番組がいつもいつも押し寄せてくるのにはもううんざりです、といった市民各位のメールを受けとっております」 と彼は述べた。ここで彼は、テレビ化されるクズモノ映像のことを、どん底を目指してのレース、と呼んだのである。

▼ 「アメリカの市民」

  すなわち人々の国籍や一国の国民としてのアイデンティティはあまり意識されず、たんにアメリカ国内の人々が彼らはアメリカ人であるからこのように呼ばれているにすぎない。われわれが日本語で 「日本人」 という言葉を使うとき、このような意味であることはあまり多くないであろう。短い引用でこれを十分に例証することは困難であるし、英和辞典もとくにこの点に触れていないが、アメリカ人のいう "Americans" にしばしばただの "people" に近いニュアンスがあることは確かである。なお用例として、shop (名) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム


Americas (名−複数)
  During the 1990's, only one president of a country in the Americas was overthrown in a coup : Jean-Bertrand Aristide of Haiti, who was toppled by his military in 1991 and was granted exile in the United States. Since 2000 however, six elected heads of states have been ousted, including Mr. Aristide again last month. (NTW 04-04-04, 4)

 1990 年代には南北両アメリカを通じ、一国の大統領としてクーデターによって転覆をこうむった人物はただ一人であった。1991 年にみずからのもつ軍隊の手で打倒され、合衆国に亡命を許された J. B. アリスチデ氏がそれだ。けれども 2000 年以降になると、選挙によって選ばれた国家元首、6 人が追放を受けている。中には先月の、アリスチデ氏の二度目の追放が含まれている。

▼ 「北米、中米、および南米」

  複数形であるのは南北両大陸だから、とひとまず理解ができる。しかし正確に言うと実はこれでは駄目であるようだ。すなわち KLM1 に 「 3 つをまとめて」 と説明がある。なるほど! これがアメリカ人の意識のあり方を教えているものであろう。 なお、例文の提示は調べた限りの英和辞典には載っていなかった。  なお用例として、leg (名) の項目の英文をも参照。参照文献  ホーム  || ADDENDA 


among (前)
 I found a living piece of the lost world 70 miles (113 kilometers) south of Stewart Island. There, rearing out of the Southern Ocean like a clutch of granite icebergs, lie the Snares, one of New Zealand's five subantarctic island groups. Among the least modified terrestrial ecosystems on Earth, they are also a place with their own set of oddities -- penguins that roost in trees and sea lions that snooze in forest glades. (NG 02-10, 94)
 スチュアート島の南 70 マイル (113 キロ) のところに失われた世界の生きた断片があることを私は知った。すなわちそこに、南太平洋からさながら花崗岩の氷山のごとく隆起したスネアーズ島群が存在するのだ。ニュージーランドに 5 つある亞北極圏下の島集団の一つである。地球上でもっとも手を加えられていない陸上生態系の一つであることとならび、この島々はまた、木々のねぐらに帰るペンギン、林間の空き地で居眠りをするアシカ、といった固有の珍動物を一揃え抱えた場所なのでもある。

▼ 「 〜 の中の一つ (である)」 ≪among 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  この "among 〜" が be 動詞の補語 (形容詞相当語句) になっている場合に触れよう。つまり、 修飾語 (副詞相当語句) ではない場合である。 そのような補語は、もっとも典型的にはたとえば Tokyo is among the largest cities in the world. 東京は世界有数の大都市である (KLM2) のようにして現われる。しかしこれほど分かりやすい環境に置かれていないときが注意に値する。
  上の英文の当該個所は、Among the least modified terrestrial ecosystems on Earth, they are also . . . ← Being among the least modified terrestrial ecosystems on Earth, they are also . . . ← While they are among the least modified terrestrial ecosystems on Earth, they are also . . . のように遡って (分詞構文を元にもどして) 理解する必要がある。 "also" はまさに、ここに潜在している "while they are  ..." 節をふまえた上での "also" であるのだから。 参照文献  ホーム


ancient (形)
 The so-ca1led Battle of the Bones erupted in the mid-1980s when a Ritz-Carlton hotel and resort was proposed at Honokahua in Maui on a Hawaiian burial ground. Protests against it were so strong that in 1989, after almost a year of negotiation, the planned hotel was moved back from ocean front to ocean view to preserve the sanctity of the site. The whole affairs gave birth to laws to prevent buildings from desecrating ancient Hawaiian sites. (NG 02-12, 18)
 いわゆる 「遺骨戦争」 が勃発したのは 1980 年代の半ば、リッツカールトン社のホテルリソートがマウイ島ホノカウアにあるハワイ住民の墓地に提唱されたときのことだ。これに対する抗議活動はきわめて強力で、この結果 1989 年、ほぼ一年におよんだ交渉ののち、計画されたホテルはオーシャンフロントからオーシャンビューへ、つまり海を遠望する場所へと後退、そして問題の土地の神聖さは維持されることとなった。さらにこの一悶着のお陰をもって、建築物が祖先伝来のハワイ住民の所有地にたいして冒涜を加えることを禁止するいくつもの法律が誕生したのである。 ――英文中の The whole affairs については whole (形) の項目を参照。

▼ 「古くからの」

  すなわち同時に 「今日の」 ものであることになる。定義 "= having existed for a very long time" (LGM4)  ex. ancient customs 昔ながらの習慣 (KLM1) なお用例として only 2 (副) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム


another (形)
 Mickey Mouse is not just another property that Disney owns : He's the hallmark, the frontman, the ambassador for its theme parks, the logo on its business cards. A significant portion of the Disney empire is built around this strange creature. (NTW 04-04-18, 8)
 ミッキーマウスはディズニーが有する、とてもタダモノではない資産だ。彼は目玉商品であるし、金看板であるし、同社のテーマパークの外交官であるし、さらに同社の業務用名刺のロゴマークでもある。ディズニー帝国の相当なる部分が、この珍妙な生き物をめぐる形で築き上げられている。

▼ 「通りいっぺん、ありきたりの」 ≪ just another ≫

  実はこの表現は載せられていない辞書も多かった。こんなものはす見れば分かるから大丈夫、という理由もあるのかもしれない。しかし一つの慣用句であることは確かで、それなら大丈夫であっても載せておく方が方がよいのではないのか。 ex. That was just another party. 月並みなパーティだった (TGE3)  なお用例として、 modest (形) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム


answerable (形)
 Felt believed he was protecting the bureau by finding a way, clandestine as it was, to push some of the information from the FBI interviews and files out to the public, to help build public and political pressure to make Nixon and his people answerable. He had nothing but contempt for the Nixon White House and their efforts to manipulate the bureau for political reasons. (JT 05-06-06, 14)
 フェルトは FBI を護ろうとしているつもりだった。そしてその手段として取ったのが、密かにではあるものの何らかの方法を見つけて FBI の聴取記録や諸資料の中から一部の情報を一般大衆の前に押し出すこと、それによってニクソンとその配下の人々に責任の容認をせまる公的政治的プレッシャーを作り出すための一助となること、これなのであった。彼はニクソンのホワイトハウスや政治的理由のために FBI を操ろうとしている彼らの努力にたいして、侮蔑以外の何物をも持っていなかったのである。

▼ 「責任がある (をとるべきである) 」

  ここで "answer" は 「責任をとる」 の意味である。そして注意すべきは語尾の "-able" であって、この部分は 「べきである」 を表わしている。( 同じようなことに payable (形)の項目でも触れる)。 ex. He is answerable (to us) for his conduct. (我々に対して)彼は自分の行為の責任をとるべきだ (KNE6) "responsible" と言うよりも具体的な感じで強く響くのであろう。  参照文献  ホーム


any (形) 
  M Caldwell and his colleagues are now focusing on the mantis shrimp's amazing eyes -- "the most complex of any organism I know," Caldwell marvels. Its eyes have what he terms "trinocular vision," with visual receptors in separate upper and lower sections, as well as in a central band, that focus on the same point. (NG 96-9, Earth Almanac)
 コ−ルドウェル氏と彼の同僚たちは現在、シャコ類のもつ驚くべき眼球に関心を絞っているところだ。「これは私の知るあらゆる有機体の中でのもっとも複雑な存在です」 コ−ルドウェル氏は驚嘆しながら言う。その眼球は彼が「三眼顕微鏡ビジョン」と呼んでいるものを持っており、これは独立した上部、下部、ならびに中央帯状部に視覚感覚器をそなえ、それらが同一の一点に焦点を結ぶのである。

▼ 「すべての 〜 の中でもっとも ... である」 ≪ ... of any 〜≫ ( ... は最上級の形容詞、〜 は単数形の名詞)

  上の英文にある "most complex" はもちろんこの後に "of all organisms" のごとく "all + 複数形の名詞”が続くのが普通であるが、当面のように "any + 単数形の名詞”が続くことも有りうる。
  一見して反論理的であるように見えるが、実際にはきちんとした論説文の中でも行われる。しかも決して反文法的、という感じはないようである。たとえば 19 世紀の文語体の文章家であった E. A. ポーにもこの語法が見られるように。 "... he is the most perfectly respected of any man in the world." Poe, "The Devil in the Belfry" (1839)
  ちなみにこのことへの言及を文法書の中で捜すと、小西友七氏の編著に 「語法上よく問題になる」(KNSA, 165)、とのコメントがあるのが見つかった。あいにく私の狭い渉猟の範囲内にはそのコメントが見当たらなかったのであるけれども。 こちら の末尾をも参照。)   しかしながら英和辞典は概してこの用法に無関心であって、なんら取り扱っていない辞書が多い。英米の英英辞典 (WBS3)(LGM4) (OAL6) を見てもやはり出ていない。なぜなのだろうか。規範主義の立場から不承認にされているとも思いにくいので、理由がわからないのである。すくなくとも、「よく問題になる」 程のものを辞書が閑却しているのは明らかにおかしい。 【G4】 【L2】
 それでとにかく、KGR にある次の例文は現状において貴重である。ex. He is the best-known of any living novelist. 現存小説家中最も有名だ (KGR2) また KNE にもやや単純ではないが次のものがある。 ex. He has the best manners of any man I ever knew. 私の知る限り彼はだれよりもマナーがよい (KNE6) (品詞が代名詞になっていたが形容詞であろう。)  なお用例として、for 2 (前) の項目の英文をも参照。  参照文献  ホーム  || ADDENDA || 来信



 if any

 any Tom, Dick, and Suzie



anything (代)
 The late former President Ronald Reagan, though anything but a notable dove while in office, appears to have been a passionate nuclear abolitionist both behind the scenes and deep in his heart, at least in the view of author and academic Paul Lettow. (JT 05-07-04, 18)
 故ロナルド・レーガン元大統領は官職にある立場ではおよそ顕著なハト派とはとてもいえない存在たったのであるが、舞台裏において、さらに心の奥底において、彼は熱心な核廃絶論者であったように窺える、すくなくともこれが、著述家、学者であるポール・レトウ氏の見方なのである。

▼ 「けっして 〜 ではない」 ≪ anything but 〜 ≫ ( 〜 は名詞、形容詞相当語句)

  これはイディオム。ex. I will do anything but that. そのほかのことなら何でもする。そればっかりはご免だ (KNC6)/ She is anything but bright. 彼女は頭がいいもんか (KNC6)  なお用例として、existence (名) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム  || ADDENDA



 if anything

 tell apart


appreciate (動)

  Can the U.S. force Beijing to loosen its grip on the yuan simply by generating more dollars? In theory, yes. The Fed has the ability to produce as many dollars as it wishes, potentially placing limitless pressure on China to let the yuan appreciate . Otherwise, Beijing would have to keep amassing dollar currency reserves it doesn't need.  (TE 10-11-01, 56)
 アメリカは中国にたいして、ただたんにドルを刷り上げるだけの手段でその人民元への締め付けを緩和させることが出来るのだろうか。理屈上ではイエスである。連邦準備銀行は好みのままに多額の通貨を発行し、中国にたいし元を割高に向かわせるよう圧力をかけることも潜在的に可能だ。中国はそれを行なわずにいると、必要としていないドル通貨の保有を拡大し続けなければならない筈であるから。

▼ 「相場(価格)を上げる」

 経済用語。(「評価する」にあらず。)  なおこれは他動詞であるが、次の例では自動詞。 ex. Houses are appreciating in value. 住宅の価格が上昇中だ (TGE4) また、"depreciate" が「価値を切り下げる」  参照文献  ホーム


area (名)
 Before that it was known as Ezo and inhabited by the indigenous Ainu people. With the restoration it received its new name and waves of new settlers, who planted rice fields wherever they could. But compared with Honshu, Hokkaido is still thinly peopled, with a fifth of the nation's land area but only 5 percent of its population.(NG 03-01, 97)
 それ以前にはこの地は蝦夷と呼ばれ、土着のアイヌ人たちが住んでいた。維新とともにここは新しい呼び名と新たな開拓民の波を与えられることとなった。彼らは可能であるあらゆる土地で稲作を行なった。しかし本州に比べれば北海道は依然として人口がまばらで、この国の土地面積の 5 分の 1 がありながら、人口はそのわずか 5 % となっている。

▼ 「面積」
  すなわちたとえば、 ex. The floor is 100 square meters in area. ここの床面積は 100 平方メートルある (KGE4)  なお用例として、strip (名) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム



 coat of arms


army (名)
 Lest visitors think that China was somehow not sophisticated enough to merit hosting the world's premier sporting spectacle, local residents were admonished not to wear more than three contrasting hues at the same time. At a time of national glory, it just wouldn't do to have colors clash. // But as the days wore on and the number of gold medals won by China's army of athletes piled up, the approval of outsiders seemed to become less important. (TE 08-09-08, 56)
 中国はどうやら世界第一級のスポーツのショーを主催する資格があるほど十分に洗練されてはいない、と来訪者たちが考えることがないように、というわけで、現地の住民たちはコントラストになる 3 色以上の色彩を同時に身にまとってはならない、と警告を受けた。国家的な栄光の時に複数の色の衝突を見せられるのは好ましくない、ということなのであった。 // けれども日が経つにつれ、また中国のアスリートの大群が獲得する金メダル数が積み重なるのにつれて、よその国から承認を受けられるかどうか、といったことには重要さが失われてきたように窺がえた。 ――英文中の merit hosting については merit (動) の項目、 have colors clash については have 1 (動) の項目を参照。

▼ 「大勢、大群」

  上の英文の場合、選手団を比喩的に 「軍団」 に見立てているのではない。「数が多い」 と言っているのである。ただし一般的に、文脈に応じてこの逆の方が正しい場合は当然ありうる。しかし一般にこの用法が有力であることも確かで、これはすくなくとも記憶に値する筈であると思う。 ex. an army of ants アリの大群 (KNC6) // an army of volunteers 大勢の有志の人 (KLM2)  参照文献  ホーム


around (形)
 By the time the first flowering plants appeared, plant-eating dinosaurs had been around for a million centuries, all the while living on a diet of ferns, conifers, and other primordial vegetation. (NG 02-07, 118)
 最初の顕花植物が現われるに先立って、草食の恐竜たちは百万世紀にわたって存在していた。そしてその期間を通し、シダ類、針葉樹、およびその他の原始的な植物を生存の糧としていた。

▼ 「存在している」 ≪ be around≫ ( be は be 動詞)

  この "around" は be 動詞の補語になることもできる。 口語的であるためか用例が挙げられていない辞書もあるし、それにどの辞書でもまだ副詞の中に同居させられているが 、ここではあえて形容詞の表示にしておく。
  とにかく、たとえば下記の例文をみても、これらが特殊、という感じはあまりしないのではないだろうか。 ex. Personal computers have been around for quite a while now. パソコンがつかわれだしてからもうだいぶたつ // Vacuum tubes will still be around perhaps for ten years. 真空管はたぶん 10 年間ぐらいは今後も存続するだろう (ORE1) (ORE は今ではもう古いといえる辞書だが、用例の提示は本当によく充実していた。) 参照文献  ホーム



 state of the art


as 1 (副、接) 
  "And as lavish as this suite is," Gregg observed, "as we speak, there's someone, somewhere, bent over a set of blueprints trying to create something even more extravagant." (NG 96-12, 62)
 「たしかにこのスイートルームは豪勢ではありますがね」、とグレッグ氏は言う。「こうして話している間にも、どこかで誰かが、何かこれよりももっと桁外れのものを作ろうと青写真にかじりついていたりするんですよ」 ――英文中の observed については observe (動)の項目を参照。

  As exasperating as it is for Tom Daschle, the Democratic leader, to preside over a Senate that is so closely divided, it is better than the alternative. Asked how life is for Mr. Daschle with a one-seat majority, his friend Richard Gephardt, the House Democratic leader, said : “Better than with a one-seat minority. If he does nothing but stop them from doing bad things and wrong things, it's worth it. (NWT 02-11-03, 2?)
 民主党リーダーのトム・ダッシュル氏にとって、かくも勢力が拮抗している上院の議長をつとめることには苛立たしい面もあるが、それでも野党でいるよりはまだましなのである。 1 議席差の多数を背にしたダッシュル議長のお立場は如何なものでしょう、と尋ねられ、友人の下院民主党リーダー、ゲッパート氏は述べた。「 1 議席少数であるのよりはよろしい。かりに上院がまずいこと、間違ったことをするのを妨げる以外には何もしないとしても、それはそれなりに価値のあることです」 

▼ 「 〜 は ... であるけれども」 ≪ as ... as 〜 be ≫ ( ... はなんらかの形容詞相当語句、 〜 は名詞相当語句、 be は be 動詞の各種の定形)

  「譲歩」を表わす形式の " ... as 〜 be" と同じ意味になるが、ただそこで先頭に持ち出されている "..." (これは be 動詞の補語) の前にもう一つ、面妖(?)な "as" が置かれている形だ。そしてこの先頭の "as" に、現実的に何かの意味を担う役割はないわけである。(この "as" は副詞。中心になる方の "as" は接続詞、)
  この形式には英字新聞でもときおり遭遇する。そしてこれは歴史的に古い時代の一種の 「非人称構文」 から由来している (OTK 922) ということで、いまその事柄に立ち入ることは控えるが、要するに相当に由緒正しい英語らしいのである。
 しかるに問題は英和辞典の現状である。次は英和辞典からとにかくも取り出すことのできた例文である。ex. As good as he is, he will never come out at the top of the class. 彼はいい生徒だが、決してクラスのトップにはなれないだろう (TGE3) ただ、実はこれは同辞書の同じ頁内で2箇所に分かれている記述をここで当引用者が便宜的に合成してこしらえたもの。 他に KNE6, KNC6 にあった例文にたいしてもこれと同じような手続きが必要になる。またそれ以前に、そもそも語法そのものに言及のない辞書も少なくはない。要するにこの語法にたいしては、例文をあげてこれを正式に紹介する、といった慣わしが (なぜか) 確立されていないのである。 【G4】 【L2】 参照文献  ホーム


as 2 (接)
 "The Iraqi personality is strong because of our culture, our heritage and the wisdom of the leader," said the middle-aged professor, her head veiled in a white scarf. "Such a personality, depending as it does on our culture, our history and the wisdom of the leader, faces any future with strength." // After 20 minutes of riffs along this theme, it seemed wise to end the interview. (NTW 03-01-19)
 「イラク国民は強い人格をもっています。われわれの文化、先祖代々の伝承、そしてーリーダーたる人の英知のゆえです」 顔を白いスカーフに包んだこの中年の教授女史は述べた。「このような人格は、まさしくわれわれの文化、われわれの歴史、そしてリーダーたる人の英知にもとづくものであるゆえに、いかなる未来にたいしても力強く直面してゆくものなのです」// このテーマにそって20 分ほど同じ言葉を聞かされて、もうこの会見は打ち切りにするのが賢い、と思われたのだった。

  Yet a third large migratory cohort, the North Britons, brought with them to the Appalachian spine athletic manifestations of their "warrior ethic" -- coming, as they did, from borderlands where war was mean and incessant. These immigrants preferred individual competitions that tested a man's ability to run, jump, and throw, as well as horribly savage wrestling matches and the even more sanguinary rough-and tumbles -- brawls that positively appalled visitors from the more genteel coast. (NG 96-7, 47)
 けれどもつづく第三の大きな移住者軍団――イギリス北部人――が彼らとともにアパラチア山陵に持ち込んできたものは、彼らの「戦士の倫理観」なるものの運動競技としての表明なのであった。なぜならその彼らは、戦闘はチマチマとけちくさく、しかもそれが絶え間ない、といったていの辺境の地の出身者であったのだから。これらの移入民たちが愛好したものは、男子の走る、跳ぶ、投げる、といった能力を試す個人競技、さらに恐ろしく野蛮な格闘技、さらにはより以上に血なまぐさい入り乱れての乱闘――上品な沿岸地方からの移住者たちを完全に仰天させた喧嘩沙汰――ですらあったのである。

▼ 「 〜 は(まさに) ... といった次第であるので」 ≪ ...ing as 〜 do( ...ing はなんらかの動詞の現在分詞、〜 は名詞相当語句、 do のところに "do" という動詞が "do, does, did" の姿をとって現われる。)

  なんらかの「理由」をあらわす。 "...ing" のところが分詞構文。そして "as 〜 do" の部分は 「強調のため添えられる」 (TGE3) と説明されている。(上の第二の英文では前にコンマが一つ置かれているので、"as 〜 do" がたんなる付加物であることがひときわ明瞭である。)
  次は英和辞典に見られた例文である。ex. Standing as it does on a hill, the school commands a fine view. 丘の上にあるので学校は眺めがとてもいい (ORE1) もっともこの構文のきちんとフルセンテンスになっている例文は実は英和辞典にきわめて乏しい。これではこの語法への対応が手薄にすぎる、と言わざるをえない。 【G4】 (TGE3 の例文は前半の理由節だけのものであったが、この改版において次の例文が載せられることとなった。 ex. Living as I did in New York for a long time, I came to see this city as my second home. 実際ニューヨークに長年住んだので、この市を第二の故郷と考えるようになった (TGE4))  参照文献  ホーム  || ADDENDA 


as 3 (副)
 The wonderful thing about this style of dining is that it's intrinsically informal. Even at the plushest Kappo-style ryoriya, there is a depth of interaction and spontaneity that is lost when the chef remains aloof in the inner sanctum of his kitchen. And this concept is every bit as successful when translated to Western cuisines -- especially when the setting is as simple, chic and friendly as at Restaurant t.r. (JT 05-02-18, 14)
 この様式の食事の素晴らしい点は、それが本来的にインフォーマルである、ということだ。およそ最上級の割烹風料理屋においてすら、ある豊かなふれあいの気分、ありのままの気分が存在するものなのだ。ただこれは、亭主が自分の厨房の奥まった聖域にお高く居座っていると失われてしまうのだが――。そしてこのコンセプトは、洋式の料理に引き移されたときも、寸分劣ることのない成功を生む。とりわけその舞台が、レストラン t. r. のように質素でシックで親しみやすい場合にそうなのである。

 In the tumult of the Boston Clubhouse, Red Sox slugger David Oritz wore blue swim goggles to protect his eyes from the spray of champagne. // "That's a veteran move," rookie Jonathan Papelbon said as bubbly and beer dripped down his face. "I might need to learn that." // He just might. (JT 05-10-04, 20)
 ボストンのクラブハウスの乱痴気騒ぎの中にあってレッドソックスのスラッガー D. オルティスは、シャンペンの散布から眼を護るため青い水泳用のゴーグルを着用していた。// 「さすがはベテランですね」 ルーキーの J. パペルボンが言った。同じように泡だらけで、顔にビールを流しながら。「見習わなくてはいけませんね」 // そう、見習わなくてはいけない。

▼ 「それと同じくらいに ... 」 ≪ as ... ≫ ( ... はなんらかの形容詞)

  すぐ前に述べられたことを引き継いで言う。ところが "..." という形容詞自体は、単語そのものとしては前方になんら現われていない。それでもいきなり、「同じくらいに ... である」 と述べるわけである。
  この用法は英文解釈の立場からすると明らかに要注意であるし、択一問題にも向いている。おそらく上級の受験参考書でならこれはかならず触れられているのではなかろうか。
  しかるにこれも英和辞典のことであるが、実はこの語法にたいして多少とも関わりをもつ言及が、調べた範囲内で次の KNE6 のものだけだったのである。すなわち、 「また時には比較の対象が前出の陳述の中に含まれていることもある」 として、ex. He is as clever (as you are). 彼は ( 君に) 劣らず利口だ (KNE6)  これも正確には前方照応と言えるかどうか疑問であるし、いずれにしてもカッコ内が無い方が望ましい。しかしそれはなぜか、どの辞書にも存在していないのである。はっきり不適切であると思う。 【G4】 【L2】 こちら の末尾をも参照。)  なお用例として、solid (形)thick (名) の項目の英文をも参照。 参照文献  ホーム  || ADDENDA 


as 4 (前)
From an early age, it was Princess Nori's job to fetch the milk and newspaper for the family every morning, Watanabe said, adding that, as a child she also liked to bake cookies and deliver them to her grandfather, Emperor Hirohito. (JT 05-11-10, 17)
 お小さいころから毎朝一家のためにミルクと新聞を取ってくるのが紀宮さまのお役目でした、と渡辺さんは話した。そして、子供のころ彼女はまたクッキーを焼いてそれを祖父の裕仁天皇のところに持っていくのが好きだった、と付け加えた。

▼ 「 〜 であったころに」 ≪ as 〜 ≫ ( 〜 は名詞相当語句)

  つまり上の英文で言うと "when she was a child" のように述べられているのにひとしい。この "as" は割合によく出てくる。うっかり 「 〜 として」 と訳しかねないし、それで結構不自然に見えない場合も多い。しかしそれはやはり正しくないのである。 ex. As a young man he taught English in Africa. 若いころ、彼はアフリカで英語の先生をしていた (TGE3) 参照文献  ホーム


as 5 (関代)
 That virus -- named for its homeland, the West Nile district of Uganda -- had found the United States to be a bountiful place. Plenty of birds to live and breed in. And plenty of mosquitoes to spread the virus from bird to bird -- or as was beginning to happen with somewhat alarming regularity, from birds to people. (NG 02-02, 10)
 そのウイルス ――誕生地のウガンダ・西ナイル地方にちなんで命名された―― にとって、アメリカは大豊作の地ということになった。棲みついて繁殖をするための鳥類がどっさりといた。さらに鳥から鳥へ、またどことなく不気味な定期性をもって起き始めていることとして鳥から人へ、ウイルスを拡げてくれる蚊がどっさりといたのである。

▼ 「これすなわち  ...であるごとく」 ≪ as  ...≫ ( "  ..." はこの中になんらかの述語動詞が含まれる)

  解釈は何でもないかもしれない。ただ、関係代名詞の "as" は文法の説明がややこしい。したがって当節、授業などでも何も説明されずに済まされる場合が少なくないようである。それであえてここで取り扱っておくことにしたい。
  すなわち上の英文の "as  ..." 節、すなわち "as was beginning to happen with somewhat alarming regularity" において、"as" はその節内での主語。これにたいする 「述語動詞」 が "was"。また "as" は関係代名詞としてその 「先行詞」 を必要とするが、その先行詞は "Mosquitoes spread the virus from bird to people" といった仮想上のセンテンスである。しかし実際上の文面ではこの末尾の "from bird to people" のところだけが表現されている形だ。
  つまり、もっとも基本的な姿はたとえば ex. She has married again as often happened. よくあることだが、彼女は再婚した (YSHS 36) といった形である (先行詞は "She has married again." の全体)。 ところが当面は 「先行詞」 の部分が "as  ..." 節より後に現われているし、しかもそれが上記のように簡略化を受けている。 なお。こうした関係代名詞 "as" の先行詞がたんに一個の名詞 (名詞句) である ――センテンス状のものでなくて―― 場合については known (動) の項目を参照願いたい。 参照文献  ホーム  || 来信  || ADDENDA


as 6 (関代)
 If the spectacular energy and tenacity that Lagos's millions expend on sheer survival were to find some means of producing tangible results, the city could have real hope of becoming, as Aregbesola boasted, "the capital city of the black race."
 As it is, it's every man for himself, hoping for the best, praying like crazy.
(NG 02-11, 94)
 ラゴスの何百万人もの人々がただたんに生きていく、という目的のために費やしている目を見張らせるほどのエネルギーと不倒不屈さが、かりに何かの実体のある成果を生み出す手段と結び付けられるとしてみよう。もしもそうなれば、この都市はアレグベソラ氏が誇らしげに言う 「黒人世界の首都」 になることが現実的に期待出来る筈なのである。
 しかし現実を言えば、「人は皆、自分自身のため生きる。最善を願い、狂ったように祈りながら」 といった状況であるのだが。


▼ 「しかし実情は (仮想に反して)」 ≪as it is≫

  慣用句である。掲記の訳語は KGR のものに従った。 ex. As it is, I cannot pay you. 都合がつけば払いたいが) 実のところ今は払えない (KGR2) なお、この "as" の品詞は関係代名詞 (TGE4) 。またここで "it" は漠然と状況を指していることになる。 参照文献  ホーム  || ADDENDA



 even as

 as good as ...

 as well


at (前)
  Japan, which experienced its fastest growth in two years in the third quarter, is dealing with deflation, an indication that the economy is suffering from excess capacity. The falling prices eat at the financial wealth of companies, leading to more downsizing and slower growth.   (TE 09-12-14, 56)
(TE 09-11-09, 52)
  第三四半期に二年間で最大の成長率を経験した日本において、当面課題となっていることはデフレである。これは経済が過剰(供給)能力に悩んでいることの現われだ。物価の下落が企業の自己資本を脅かし、それがまた操業縮小、低成長へとつながるのである。

▼ 「 〜 を目がけて ... する」 ≪ ... at 〜 ≫ ( ... はなんらかの自動詞。 〜 は名詞相当語句)

 "at" は 「局所」 を表わす前置詞であるが、上の英文の場合、他動詞 eat と自動詞 eat の違いということになる。動詞が自動詞になると表現は動作中心的になる。動作そのものがその方向性を含めて示されるのであるし、反面で、対象物に与える影響はたんなる部分的、局所限定的なこととして示されるのにとどまる、といった感じになるのであろう
 この点、辞書に見られる次の例文の日本語訳が非常に参考になると思う。 ex. He snatched atthe purse. 彼は財布をひったくろうとした (ORE1) 参照文献  ホーム  || 来信 || ADDENDA



 carry away


awesome (形)
  And there's the need for inoculation against the charge that he is all sizzle, no steak, a need he admitted when he mocked himself at last year's Al Smith dinner. "If I had to name my greatest strength, I guess it would be my humility," he said. "Greatest weakness, it's possible that I am a little too awesome ." (TE 09-11-09, 52)
そして、彼はまったくの羊頭狗肉だ、との非難にたいしてはワクチンが必要になる。そしてその必要は、彼が昨年のアル・スミスディナーショーでみずからを茶化して見せたとき、彼自身で認めていたのでもある。「かりにあなたの最大の強味を何ですか、と訊かれたら、まあ多分、それは腰の低さなんでしょう」と彼は言った。「最大の弱点。――かっこよすぎることかもしれませんね」

▼ 「かっこいい、すごい」

 口語的で、本来の意味(「畏怖の念をおこさせる」)からはかなり離れている。「イケテル」という訳も出来そうである。 ex. an awesome car かっこいい車 (TGE4) 参照文献  ホーム






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